最終候補作の選評はネットで見れるでしょ

http://www.mystery.or.jp/prize/detail/20411
>そして最後に手に取ったのが『テロリストのパラソル』だった。三十枚ほど読んだ時点で私は選考していることを忘れた。
ただひたすら物語に没頭した。主人公の造型といい、文章のゆるぎなさといい、構成の妙といい、どれを取っても完璧である。
苦い青春の憎悪と哀しみと愛がひとつ鍋の中でぐつぐつと煮えたぎっている。エンディングの優しさには不覚にも声を上げて泣いてしまった。
これは乱歩賞の冠を外しても掛け値のない傑作としてミステリー史上に名を残す作品だと確信した。意気込んで選考会に臨んだ。
満場一致で授賞がきまった。満場一致は本当に久々のことだと聞かされた。そういう瞬間に立ち会えたことを私の方で感謝したい。

今見ても、この高橋克彦のテロパラの褒めちぎりようはすごいと思う
いまの選評は受賞作でもこき下ろすからな