第26回FNSドキュメンタリー大賞 ノミネート作品
8月22日（火）26時35分～27時30分
＃1710
「9.2キロ その先に」制作：テレビ静岡
内容紹介>>470-473
内容要約
静岡県富士市。富士山のふもと、製紙工場(大昭和製紙)の町。
東海道本線・吉原駅に接続する
ローカル線「岳南(がくなん)電車」
全長9km。10個の駅だけ。ディーゼルではなく電化済み。
単線。
以下10の駅名。
吉原
シャトフ前(吉原から初乗り210円)
吉原本町
本吉原
岳南原田(ここから250円)
比奈
岳南富士岡(ここから300円)
須津(ここからの3駅の料金写らず不明)
神谷
岳南江尾(終点)
うち、6駅が無人駅。
1日乗車券700円。
時刻表を見ると全日、1時間に2本以上の運行間隔。
吉原駅には自動改札が1台だけあるが、
JRからの渡り廊下を下り、自動改札を出た先が切符売り場。
切符も手売り、有人改札。 朝5時半。吉原駅の照明がつく。
JR駅を結ぶ連絡橋を箒と塵取りで掃除。
ホームに留まる、電車の電源オン。
座席の掃除、側面の行き先表示？確認
あわただしく業務を遂行するのは、
本多功典(かつのり)41歳。
主任駅務＆運転士だ。風体は斎藤暁似。
小太りで頭頂部は禿げ散らかしてるのでそっくり。
入社24年目。40手前で運転士免許を取得。
現在運転士は全部で9人いる。
当然電車も運転。1両編成。1日の乗降客2000人。
無人駅では素早くホームに降りて集札業務もこなす。
本多も子供の頃、寝台特急にハマって以来鉄ちゃんだった。
Nゲージの車両模型のコレクションを番組に見せる。
母・美登里さん、妹・美智子さんとの写真。
駅舎からホームを見、まだ乗ろうとしない客を大声で誘導する本多。
昼は丼弁当を立ち食い。
夕方の電車。乗客はたった2人。
空いた時間は電車の掃除。シート、窓、電車前面。
「毎日が同じことの繰り返し。1日無事に終えたら本望」と本多。
宿直勤務は月にMAX8回。
駅舎で布団にファブリーズして就寝する。
昭和24年(1949)開業。創業68年目。
製紙工場の貨物輸送が好調。
旅客数も昭和42年がMAXで年510万人輸送。
当時の沿線住民は自転車も持たないので基本徒歩移動だった
でも岳南ができてからは住民も利用したという。
岳南の職員はモテた、と岳南OBの老人、成南栄次さん。
時と共に旅客数も減少し、
平成15年で67万人。
赤字経営30年。(ローカル線の4分の3が赤字経営)
(ここ15年で37路線が廃止された)
5年前に貨物輸送業務は廃止。
現在は富士市から年6700万円の補助金をもらってる
これでもカツカツな経営状態。
利用客の一人を取材。
後藤さつきさん81歳。もう60年以上利用してる。
家事手伝いのボランティアで男性宅を訪問。
渡辺俊昭さん。母、妻、息子に先立たれて一人暮らし。
モノの多い台所兼リビングで洗濯ものを畳む後藤。
後藤とは20年の付き合い。
「バスだと日中は2時間に1本しかなくて不便。
鉄道がないと続けてない」と後藤。
岳南本社。2階建ての建物。富士急行の子会社でもある。
夜。利用促進協議会。
社長の上原厚、富士市の職員、市議、市民グループら
10数人が出席。
「補助金が無駄な出費じゃないか、と
市民に思われないよう経営努力をもっとアピールしないと」
と市議。
「発信力が弱いです。存続はいいことなのに伝わってない。
沿線だけじゃなく、市全体に伝えないと」市民グループ代表者。
何故か厳しい意見が続出。
社長も幹部の鉄道課長の井上昌久も、いい年でフットワークは
重そう。勢い中堅の本多がメインでいろいろ
仕掛けていかねばならない状況。
2016年12月24日。
この日は月一のイベント電車運行の日。
ヤフオクで100円で落としたサンタとトナカイの衣装
が駅舎に届く。
路線は製紙工場のすぐ脇を通る。工場夜景を売りにした運行。
列車内部をクリスマス仕様のデコレーションにし、
2両編成で運行。客も多数乗り込んでる。
サンタ衣装に着替えた本多が電車内で司会役。
同僚がトナカイ役。
工場が近くなると車内の照明を消して夜景を堪能。
「これ電車だから見えるんですよ。近くに行くと
壁で見えないですよ」と説明。
イベント終了後、社内の飾りつけを黙々とはがしていく本多。
2017年元旦。本多、宿直で開業作業をいつも通りこなす。
始発電車目当ての家族客が登場。
松本さん親子。電車内からの富士山と初日の出を撮りに
香川から夜行でやってきた。
父は写真撮りまくりで満足そうだが、子供は
座席で爆睡中。
市民ボランティアが電車内の掃除、花壇の手入れをしてくれている
本多、夜の居酒屋へ。市民グループ「フジパク」との打ち合わせ。
「貨物で稼いでた時は地域の人のことなど何もやってなかった」と本多。
「うちのグループの活動＝岳南がすべて、じゃないよ」代表は苦言。
2017年1月。東京・銀座の旅行会社に
課長の井上の姿が。
「空ノッチ見学ツアー」の企画提案のためだった。
整備車庫でアクセルギアチェンジの様子を電車の下に
入って身近で見れる。これは他の大手鉄道ではできない。
「こういうオンリーな体験が欲しい」と旅行会社も好感触。
ツアーも実際開催され、親子が電車の下に入り、
多数のタンブラーが回転する様子を見学。
整備士のレクチャーをいろいろ受けることもできた。
休日。本多は故郷の離島、長崎の高島へ。
11歳まで住んでいた。
炭鉱の島。MAX1万8000人がいた。
今は過疎りまくっていて住人は500人。
地元の資料館へ。
昔の最盛期のモノクロ写真の展示。
「ここと岳南の事情がシンクロしてる。
所詮産業のはやりすたりに左右されちゃうのは同じ。
岳南は要るのか要らないのか、選ばれる立場。
街を知ることが必要。」と語る、
首の両脇にピップエレキバン？を張り付けた本多。
別日。同僚の最若運転士・福島義人(入社3年目)と
大井川鉄道視察。
この日は無人駅の田野口駅でのイベント日。
地元のおばちゃんたちが手作り料理を無料でふるまう。
月一で10年間開催してたが本日をもって終了とのこと。
けんちん汁をすする二人。
大井川鉄道の広報・山本はこう語る
「住民の自主活動だったから10年続いた。こちらから
お願いしてたらこんなに続いてない。
鉄道と住民に出来ることに限界ある。バランスをとれ。」
帰りの車中で福島。
「住民とはいままで挨拶しかしてこなかった。言葉だけでなく
気持ちが伝わってないのでは」
2017年4月。市役所。
補助金検討会議。
富士市長「市全体の理解をもらわないと補助金は出せない。
まだまだその努力は必要」
市職員「経営の自助努力ももっと必要」
と小言をもらいつつも補助金の継続は決定された。
岳南はその後もイベント列車の企画を次々実行。。
ジャズトレイン。車内でコンサート。
ラッピング電車。
幼稚園児に電車の乗り方レクチャー。
2015年度の乗客数は80万人と健闘した。
今泉小学校に招かれた本多と井上。
体育館で全生徒がそれぞれ描いた岳南電車の絵を見せられる。
全部構図は富士山と電車のふたつだけだけど。
早速電車内の広告スペースに絵を展示する本多。
3月19日開催の電車祭りのポスター掲示をお願いに回る井上。
感想
新米Dの処女作なんで不安だったが
ちゃんと先輩Dが「指導」してんのな。地雷は避けられた。
その結果、演出に若さが足りないよな。
本多の紹介ももっと面白く見せられたのでは。
ドローンとか使ってもいいんだけど・・。
社長や課長を「できる」奴に変えると状況は一変するもんだけどな。
2015年の乗客数は増えてんのに周りの満足度が低い理由
をちゃんと描いてくれないと。
本多1人が頑張らざる負えない状況も欲しいな。
まあ、普通の出来だった。
TBS報道の魂 改め「ザ・フォーカス」今年16回目
第1週の休止の代わり、第4週金曜に繰り下げ放送。
2017年8月25日 放送
「おしえてよ亀次郎」
昨年8月、前身番組「報道の魂」のスペシャルとして放送した
「米軍が最も恐れた男～あなたはカメジローを知っていますか」。
いまも沖縄の人々が愛し、求めている人物。それが瀬長亀次郎だ。
沖縄戦後の米軍占領下で、その圧政に立ち向かい、民衆の先頭に
立ち祖国復帰を叫び続けた。人権も顧みられず、基地建設のために
土地を奪われた暗黒時代に、亀次郎は民衆の希望だった。
それから60年の時を超え、基地問題に苦しむ地続きの歴史の中で、
亀次郎のような存在は、なお求められている。
そんな思いから生まれたのが、ネーネーズの楽曲
「おしえてよ亀次郎」だ。その誕生秘話を沖縄民謡界の
大御所・知名定男が明かす。
どんな弾圧にも屈せず、「不屈」といわれたのが亀次郎だが、
家庭では洗濯を金盥で毎日行う意外な一面を持ち、半世紀以上
前に「女性が輝く社会」の実現を訴えていた。そんな亀次郎を
支えた妻・フミとのエピソードから、「おしえてよ」と
現代の人間が教えを乞う、不屈の男のもうひとつの顔を
浮き彫りにする。
ディレクター：佐古忠彦（TBSテレビ報道局)
↑は局D佐古忠彦の映画「米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー」
の東京公開に合わせての放送なのな。
番組でも2回CM流してたし。
本作は、「筑紫哲也ＮＥＷＳ２３」でキャスターを務め、
筑紫哲也氏の薫陶を受けた 佐古忠彦 初監督作品。
作品の主旨に共感した 坂本龍一 による、オリジナル楽曲
書き下ろし。さらに、語りには、名バイプレイヤー、
大杉漣 が参加。
アメリカ占領下の沖縄で米軍に挑んだ男、瀬長亀次郎の
ドキュメンタリー映画。
なぜ、沖縄の人々は声を上げ続けるのか、その原点は
カメジローにあった━。
第二次大戦後、米軍統治下の沖縄で唯一人"弾圧"を恐れず
米軍にNOと叫んだ日本人がいた。「不屈」の精神で立ち向かった
沖縄のヒーロー瀬長亀次郎。
民衆の前に立ち、演説会を開けば毎回何万人も集め、
人々を熱狂させた。彼を恐れた米軍は、様々な策略を巡らすが、
民衆に支えられて那覇市長、国会議員と立場を変えながら
闘い続けた政治家、亀次郎。その知られざる実像と、
信念を貫いた抵抗の人生を、稲嶺元沖縄県知事や亀次郎の
次女など関係者の証言を通して浮き彫りにしていく
ドキュメンタリー。
ＪＮＮだけが持つ、当時の貴重な資料映像の数々をふんだんに
盛り込んだＴＢＳテレビが本気で製作した映画が遂に公開。
2016年ＴＢＳテレビで放送されたドキュメンタリー番組が、
第54回ギャラクシー賞月間賞を受賞するなど高い評価を得ており、
映画化を熱望する声を受けて、追加取材、再編集を行って映画化。
沖縄戦を起点に、今につながる基地問題。27年間にわたった
アメリカの軍事占領を経て、日本復帰後45年が経っても、なお
基地が集中するなか、沖縄の人々が声を上げ続ける、その原点…。
それは、まさに戦後の沖縄で米軍支配と闘った瀬長亀次郎の
生き様にあった。ＪＮＮだからこそ保存されていた貴重な
未公開映像やインタビュー、そしてアメリカ取材を交えて描き切る。
沖縄の戦後史、
そこで闘った男の生き様を知れば、 地続きの歴史が見えてくる。
沖縄返還45年。
日本国憲法施行70年。
瀬長亀次郎生誕110年。
男は、ガジュマルをこよなく愛した。
「どんな嵐にも倒れない。沖縄の生き方そのもの」だと。
那覇市を、かつてたった11ヶ月だけ率いた、
その男が好んで使った言葉がある。
それは「不屈」。
1945年の終戦後、沖縄で、民衆の先頭に立ち、
演説会を開けば毎回何万もの人を集めた男。
その名は、瀬長亀次郎。団結して立ち向かったのは、
戦後沖縄を占領したアメリカ軍の圧政。
祖国復帰へ向けて民衆をリードした、
その人物は、アメリカが最も恐れた男だった━。
瀬長亀次郎 PROFILE
1907年6月10日、沖縄県島尻郡豊見城村（現、豊見城市）
我那覇に生まれ。
沖縄県立二中（現、沖縄県立那覇高等学校）、
東京・順天中学（現、順天中学校・高等学校）を経て
旧制第七高等学校（現、鹿児島大学）に進んだが、
社会主義運動に加わったことを理由に放校処分となる。
1932年に丹那トンネル労働争議を指導して治安維持法違反
で検挙され、懲役3年の刑を受ける。
1936年に沖縄朝日新聞記者になり、
1938年7月に兵役召集され「中支」へ。
1940年に復員し、毎日新聞那覇支局記者として活動。
戦後は田井等市助役として避難民の救援にあたる。
1946年にうるま新報（現、琉球新報）社長に就任。
翌1947年、沖縄人民党結成に参加。
1950年に沖縄群島知事選挙に出馬するが、落選。しかし、
1952年の第1回立法院議員選挙では最高得票数で当選を果たす。
この選挙後に開催された琉球政府創立式典で宣誓拒否した
ことで占領軍から睨まれることとなる。
1954年10月 沖縄から退去命令を受けた人民党員をかくまった
容疑で逮捕される。弁護人なしの裁判で、懲役2年の判決を
受け投獄された（沖縄人民党事件）。
1956年4月に出獄後、同年12月に行われた那覇市長選に出馬する。
米軍から妨害を受けるものの、当選を果たす。その後、
占領軍出資の銀行による那覇市への補助金や融資、預金の
凍結の措置に遭うが、多くの市民が米軍の弾圧から瀬長を
助けようと、自主的な納税に訪れ、納税率は97%にもなったと
いわれる。これにより自主財源による公共工事再開など、
市政運営の危機を脱する。一方、占領軍の意向も働き、
反瀬長派は7度にわたる不信任決議を提出するが、いずれも
不発に終わる。
しびれを切らした占領軍は1957年、
高等弁務官ジェームス・E・ムーア陸軍中将が布令を改定
（米民政府高等弁務官布令143号、通称「瀬長布令」）、
瀬長は追放され、投獄の過去を理由に被選挙権も剥奪された。
市長在任期間は一年足らずであったが、那覇市政をめぐる
米軍との攻防は、瀬長に対する沖縄の住民の絶大な支持を呼んだ。
1966年12月に被選挙権剥奪規定廃止で被選挙権を回復。
翌年、拒否されつづけたパスポート取得が17回目の申請で
許可され、11年ぶりの上京。
1968年 立法院議員選挙に最高得票で当選する。
1970年、戦後初の国政参加選挙で衆議院議員に当選、
以降7期連続当選を果たした。
1990年に衆院議員勇退。
2001年10月5日死去。享年94。
(不屈館ＨＰなどより)
＜略歴＞
1907年 沖縄県島尻郡豊見城村（現、豊見城市）我那覇に誕生
1932年 治安維持法違反で検挙され、懲役3年の刑で投獄
1936年 沖縄朝日新聞記者になる
1938年 兵役召集され「中支」へ
1940年 復員し、毎日新聞那覇支局記者になる
1946年 うるま新報（現、琉球新報）社長に就任
1952年 第1回立法院議員選挙で最高得票数でトップ当選
1954年 沖縄から退去命令を受けた人民党員をかくまった容疑で逮捕
1956年 那覇市長選に出馬し、当選
1957年 市長の座から追放 ＊瀬長布令
1966年 瀬長布令の廃止により、被選挙権を回復。
1968年 立法院議員選挙で当選
1970年 戦後沖縄初の衆議院議員に当選 ＊以後7期連続当選
1990年 衆院議員勇退
2001年 死去 ＊享年94歳
豊かな自然と独特な文化を有する沖縄は、
太平洋戦争において、史上まれにみる熾烈な地上戦が行われ、
「鉄の暴風」と呼ばれたほどのすさまじい砲撃により、
緑豊かな島々は焦土と化しました。
沖縄に上陸した米軍は、住民を収容所に強制隔離し、
土地の強制接収を行い、次々と新しい基地を建設していきました。
住民は土地を有無を言わさず奪われました。
日本本土では昭和31年(1956年)の経済白書で
「もはや戦後ではない」とされ、高度経済成長が始まりましたが、
ちょうどその時期に、本土の米軍基地の整理縮小の流れを受けて、
本土から沖縄に海兵隊の移転が進みました。
戦後、沖縄は、昭和47年（1972年）の本土復帰まで27年間に
わたり、米軍の施設権下にありました。本土復帰後も、
本土では基地の整理縮小が進む中、沖縄には多くの米軍基地が
日米安全保障条約に基づく提供施設・区域として引き継がれ、
県民は過重な基地負担を背負うことになり、現在もその負担は
重くのしかかっています。
米軍統治下における沖縄の状況
戦後すぐの昭和20年（1945年）から昭和24年（1949年）までの
5年近く、本土では戦後の復興政策が図られる中、沖縄は
ほとんど放置状態で「忘れられた島」と言われました。これは、
アメリカの軍部と政府側の調整に時間がかかり、明確な統治政策
が図られなかったためです。その後、
昭和24年（1949年）5月にアメリカ政府は沖縄の分離統治の方針を決め、昭和25年（1950年）2月にＧＨＱが沖縄を恒久的基地を建設する
声明を発表し、沖縄の分離統治を決定しました。
この時から米軍による沖縄の基地化が進んでいきました。
昭和27年（1952年）にサンフランシスコ講和条により日本は
独立国としての主権を回復しますが、その代償として、沖縄は
日本本土から分断され、米国の施政権下に置かれました。
沖縄には日本国憲法の適用もなく、国会議員を送ることも
できませんでした。
また、米軍の施政権下におかれた沖縄は、27年もの間、日本政府
から十分な支援を受けることができませんでした。その結果と
して、昭和47年（1972年）に本土に復帰した時の沖縄は、
道路、港湾、学校、病院、住宅など社会資本のあらゆるものが
不足していた状況でした。
沖縄にある米軍基地の状況
沖縄県には、31の米軍専用施設があり、その総面積は
1万8,609ヘクタール、沖縄県の総面積の約8％、
人口の9割以上が居住する沖縄本島では約15％の面積を
占めています。その規模は東京23区のうち13区覆って
しまうほどの広大な面積です。
沖縄が本土に復帰した昭和47年（1972年）当時、全国の
米軍専用施設面積に占める沖縄県の割合は約58.7％でしたが、
本土では米軍基地の整理・縮小が沖縄県よりも進んだ結果、
現在では、国土面積の約0.6％しかない沖縄県に、
全国の米軍専用施設面積の約70.6％が集中しています。
（平成29年1月1日現在）
※ 米軍専用施設…自衛隊が管理する共用施設とは異なり、
専(もっぱ)ら日米地位協定のもとで管理、運営され、基本的
にはその運用に国内法が適用されず、また、立ち入り許可など
も米軍の裁量によりなされる施設
※ 本ページで記載している面積、割合等は米軍専用施設の
ものであり、米軍が自衛隊等の施設を一時使用(共同使用)
している面積は除いています。 .
佐古忠彦 監督 PROFILE
1988年TBS入社
1996年～2006年筑紫哲也NEWS23
2006年～2010年政治部
2010年～2011年Nスタ
2014年～2017年報道LIVEあさチャン！サタデーNスタニューズアイ
2013年～報道の魂（現 JNNドキュメンタリー ザ・フォーカス）プロデューサー
近年では
2013年「生きろ～戦場に残した伝言」
2014年「生きろ～異色の司令官が伝えたこと」
「茜雲の彼方へ～最後の特攻隊長の決断」
2015年「戦後70年 千の証言スペシャル
戦場写真が語る沖縄戦・隠された真実」
2016年 報道の魂SP「米軍が最も恐れた男
～あなたはカメジローを知っていますか」などを制作
監督が考えるみどころ
住民が暮らす場所で唯一の地上戦が行われ、とてつもない
犠牲を強いられた上に、27年に及びアメリカに軍事占領された
沖縄の戦後の歩みは、日本本土とは全く違う。
その沖縄戦後史を瀬長亀次郎の生きざまをとおしてみることで、
いまの沖縄の闘いの意味が見えてくる。現代の人間が
「あなたならどうする」と教えを乞う「亀次郎」が残した言葉。
米軍機密資料に隠されていた占領軍と亀次郎の闘いの痕跡。
歴史を解き明かす未公開映像と証言。
そこにみえるのは、昔話ではない、私たちが生きる「いま」だ。
ザ・フォーカス
内容要約
1969年11月、日米首脳会談で決まった沖縄返還協定。
1971年11月17日、衆議院沖縄返還協定特別委員会。
この会議で自民党議員は審議打ち切りの動議を出し、
強行採決した。
おりしも当時の琉球政府のトップ・屋良朝苗(ちょうこう)
が沖縄から空路で東京に着く直前の時間だった。
「強行採決は納得いかない。審議を尽くすべき」と上京が
無駄になった屋良は呻く。
「核抜き・本土並み」とされた表向きの沖縄の返還は
実際は米軍基地温存状態での返還だった。
琉球政府は日本政府に返還にあたり、要望書を作成してた。
「復帰措置に関する建議書」がそれだ。
これまでの米軍占領下での耐えがたい現状と、
返還後に県民の望む姿を訴えた文書だ。
「アメリカは「極東の自由諸国の防衛のため」の美名の元に
排他的で膨大な基地を建設してきた。
異民族による軍事優先政策のもとで、
沖縄県民の基本的人権すらないがしろにされてきた。
日本政府が強行採決した不平等極まる返還協定は
米軍基地を固定化させる。
県民の意思は全く考慮されていない。
日本政府及び国会はこの建議書に謙虚に耳を傾けるべきである
沖縄県民の不満・不安・意見・要望をくみ取るべき。」
しかしこの建議書は日本政府に渡ることなく無視された。
強行採決直後の国会周辺では国民が抗議デモを
繰り広げていた。
その中に瀬長亀次郎の姿があった。
「今日は沖縄県民にとって屈辱の日だ。
汚辱に満ち、屈辱に満ちた歴史の1ページを
作り上げた日だ。協定は略奪立法だ」
翌日の委員会で発言予定だった亀次郎。
強行採決でそれもかなわなくなった。
彼は沖縄のヒーローだった。
占領下の米軍の狼藉に正面から抗議し続けた男。
住民の土地家屋を収奪し、
彼の演説集会には何万もの人が集まる。
皆が米軍に対し言えないことを亀次郎は言った。
だから皆が聞きに来た。
米軍施設で働いていた沖縄人もこっそり聞きに来た。
木陰や暗闇に隠れていたが、米軍のスパイに
参加者の写真を撮られ、翌日には即刻首にされた。
那覇市長までなった亀次郎を米軍は徹底的に弾圧した。
米軍の犬となった沖縄人議員とタッグを組んで
市長職から追放した。
さらに米軍は1954年10月6日、亀次郎を逮捕・投獄する。
茶番裁判で2年間の実刑判決。
那覇刑務所にぶち込まれたが
1954年11月7日、刑務所内で「暴動」が起きる
1984年の亀次郎の取材Vで当時の真相を語っている。
「あれは暴動ではなくて米軍の過酷な圧制への抵抗運動。
一部看守の暴力に対する抗議だった」
米軍は亀次郎だけを宮古島の刑務所に隔離させた。
独房で残りの刑期を過ごす羽目になった。
心の支えになったのが妻のフミからの手紙だった。
1955年2月14日の亀次郎からの返信。
「手紙受け取りました。5回読み返しました。
拘禁者の心理なのか、フミの書く簡単な文章
の中に愛情が溢れているのに気づきます。
何回読んでも飽きません。
あと(釈放まで)19か月です。ガンバレ、フミ。」
フミからの返信。
「別に負担過重とかは思いません。
張り切って人民党の再建に邁進しています。
その詳細はこの手紙に書くとばれるので書きません。
あなたのいない党の演説会にはスパイがいっぱい来てます」
出所後は那覇刑務所隣に自宅兼雑貨屋「まちやぐゎー」の店番。
貧しい住民には煙草を1本からバラ売りし、
商品を小分けにして量り売りした。
被選挙権をはく奪された亀次郎も店番をした
店は住民の集まる場になった。
出所した囚人がまず向かうのがこの店になった。
あの時は亀次郎さんにお世話になりました、と挨拶に来るのだ。
亀次郎は朝5時に起きて家族全員分の洗濯をする。
「男女平等の精神を持っていた。だから家事も進んでやった」
男女平等の主張は議員時代にもすでにしていた。
女性には産前産後の2か月の休暇を与える法整備を主張した。
反対議員「なんで2か月も与えるのか？長すぎる」
亀「そんなに長いとは思わない」
反対議員「なんで女だけなんだ？男にそんな休暇はない」
亀「女しか子供を産めないので当然のこと。
近代国家の常識である」
フミが亀次郎の代わりに那覇市議になるまで
12年間、店は続けた。
現在、那覇刑務所はタコの滑り台オブジェのある公園に
なっている。店は跡形もないが
公園化を推進したのが市議時代のフミだった。
1960年10月25日の亀次郎の日記には
フミの議会での初演説の評価が。、
「フミの議員活動はなかなかのもの。
初演説も合格点だ。」
亀次郎の指導を受けてフミは議員活動を洗練させていく。
フミの亀次郎評。
米軍にたてつき、いずれ逮捕される危険のある亀次郎との
結婚に大反対した親族。
しかし彼女は彼を「何かをなす人」と確信し、
一緒についていこうと決めた。
「物に動じない人。
米軍にかけあうときは1歩も引かない。
市長時代はありとあらゆる妨害を跳ね返した。
貧乏していても、常に困っている人のことを考え、
何でも分け与えちゃう。欲がないからいつも貧乏。
すべては持たざる者のために。
常に民衆と歩む姿勢。
困難の続く沖縄で教えを言い続ける男。」
2010年9月。100歳になったフミのもとに
翁長が祝福訪問。
感想
なんか3回もネーネーズの歌がフィーチャーされてるけど
作者の知名のくだりと共に不要。
曲はポップでいいが3回は要らないし、知名の語る内容も大したことない。
もっと他に入れるべき、お前の映画を見ようという気にさせる素材はたくさんあるだろうに。
それよりなにより、最初の委員会強行採決の説明を丁寧にしてほしい。
建議書の字面を追う画面とナレが前半一致してないのも情報オーバー。演出・構成が下手だな。
タイトルの「教えてよ～」だけど
お前(D佐伯)も、もう50超えてんだから自分で判断しろ、と思う。
いつまでも亀次郎に縋るな。つうか、亀次郎はちゃんと答えを提示してるじゃないか。
単なるノスタルジーではない、局員Dのお前に何ができるのか
を映画で提示できてんのか？
所詮映画の宣伝番組でもいいが、本来なら佐伯ではなく他のDが作るべきだろう。
この意味、理解できるか？
報道の魂 改め「ザ・フォーカス」今年17回目
2017年9月1日 放送
「氷の大陸から ～南極観測隊同行記～」
潮を吹くザトウクジラの群れ、氷の中から現れた100羽を超す
ペンギン…。氷の大陸・南極には圧倒的な大自然が広がっていた。
日本が観測を始めて60周年となる節目に、観測隊に同行した。
太陽が沈まない夏の南極。隊員は1か月あまり野外の小屋や
テントで生活しながら、調査していた。夏とは言え、気温は
氷点下。強い風が雪を舞い上げて前が見えなくなる“ブリザード”
も襲来する。厳しい環境の中、南極でしか出来ない調査に
取り組む隊員の姿を追った。
溶ける際に気泡が弾ける南極の氷。数万年前の空気を閉じ込め
ている。昭和基地のバーには、その氷が用意されていた。
閉鎖空間である基地で、バーは隊員がリラックスする貴重な場と
なっていた。長い場合は１年以上を基地で過ごす隊員の生活を
紹介する。
60年間積み重ねられてきた観測は、、地球環境の変化をとらえて
いた。これから何が起こりうるのか、最新の調査から見えてきた。
ディレクター：今林隆史（RKB毎日放送）
テレメンタリー2017
2017年8月27日放送 ＃1734
「その手で未来を ～筋電義手とつかむ可能性～」
制作：秋田朝日放送
内容紹介>>469
内容要約
秋田市。公園でブランコを元気に立ち漕ぎする子供。
保坂幸平君6歳。
生まれつき左ひじの先がない。
先っちょがウーパールーパーの口みたいに割れ目がある。
鴻上尚史似のタレ目なルックス。
肘で器用に鎖をつかんで漕ぐ。
父・尚史さん、母・愛佳さんと3人暮らし。
左手欠損の原因は胎児の時、へその緒が腕に
強く絡まったせいらしい。
幸平に「ママ、ボクの手いつ生えてくるの？」
と言われた。「もう生えてこないんだよ」と答えると
「・・・。何でもできるから大丈夫」と子供ながらに
気を使った答えが返ってきたという。
幼稚園でも元気にはしゃぐ幸平。
ヤカンからコップに水を注ぐのも左ひじを器用に
添えてうまくこなす。
「左手出て来いコラ！って言ったら両親に
出てこないよって言われた」と番組に話す幸平。 何でも一人でできるようにと両親は
幸平を作業療法士のもとに通わせる。
トレーを運んだり
縄跳び、ジャングルジムを登ったり、
バッティングの練習をしたり。
全国に上肢欠損者は91万6000人。
18歳以下だと1万8000人。
2歳の頃、神戸市の兵庫県立総合リハビリテーションセンター
で筋電義手を見に行ったことがある。
義手は20年前からドイツ製のものが主流で、日本で
供給しているが、全然普及してない
センター長の陳隆明医師
「義手で何でもできると言って来たのが普及しない原因」
彼が開発する筋電義手は150万円。
保険認定は医師が使いこなせると診断したときのみ適用。
そのためには訓練用の義手でのトレーニングを
月数回は神戸のセンターに通い、
大人で数か月、子供は数年続けないとダメ。
この義手は神戸にしかないので
よって神戸近辺の人間しか購入できない。
ここに通える近さの奈良県生駒市在住の
竹田歩叶(ほのか)ちゃん7歳も訓練中で3年目。
今は布をつかんで洗濯バサミにつけることができる。
今年の春に保険適用が通り、購入したという。
自宅近くで義手をつけてキックスケーターに乗る
ほのか。腕部分はリラックマのイラスト入り。
手首から先が肌色のリアル形状。
幸平君家族は費用と時間の面で神戸の義手は断念した。
2016年6月末。
東京・調布の電気通信大学。
ここでも筋電義手の開発をしている研究室がある。
脳科学ライフサポート研究センター長・横井浩史だ。
20年間筋電の研究を続けている。
ここでは学習機能付き＆個性適応型の筋電義手を
他大学や企業と共同研究している。
個人個人の筋電のパターンを認識できる機能を搭載。
スマホ状デバイスで記憶・定義づけができる。
今プロトタイプの義手が出来ている。
数年後の実用化を目指し、価格も50万以下に抑えるつもり。
幸平君両親はこれの体験者募集を知り、即応募した。
マジックテープで腕に固定、配線もぶら下がり、手の部分も
基板が透けて見える義手だが、訓練で、ボトルのキャップを
開けたり出来るように。秋田の自宅に持ち出しての訓練もOK。
もどかしくも靴の紐を結ぶのにも成功した。
朝日新聞横浜総支局に義手の記者がいた。
岩堀滋氏47歳。
彼は生まれつき左手が肘の先からない。
3年前に筋電義手を知り、取材。
「ボクの頃は義手と言ったら見た目をごまかすだけの
動かない義手しかなかった」と語る。
ベンチャー企業「イクシィ」が筋電義手の設計図を
公開していた。自分で材料を集めて自作した。
2016年に先の神戸のセンターで1か月入院して訓練した。
その様子も記事にした。
装着してる義手は指なし黒軍手をしていて、パッと見義手とわからない。
義手でノートを持ち、右手で書いたり、写真を撮ったりできる。
幸平は幼稚園の卒園式で卒業証書を義手で受け取ることにした。
その練習を自宅で繰り返す。
2017年3月15日。卒園式。
来園時には義手はつけてない。
「義手のバッテリー忘れた！」とパニクって
トートバックをまさぐる両親。だがちゃんと中にあった。
式開始。壇上に呼ばれる幸平。証書が渡される。
ちゃんと義手の親指が閉じ、証書をホールド。無事受け取れた。
三脚でビデオ撮影してた父、涙ぐむ。
式が終わると義手も取っちゃう。
常につけているわけではないようだ。
4月。秋田市立川尻小学校。
1年生になった幸平、NO義手で授業を受ける。
ひらがなを書く練習。
サポート役の教師が常駐している。
給食の時間。
同級生に割烹着のボタン止めを手伝ってもらう。
作業療法士との訓練も続いてる。
先が棒状になった義手をつけての、体を支える運動の
訓練。
ホットケーキを焼く訓練。
自宅では本来の義手で紙を切る工作の訓練。
感想
NNNドキュメントとネタかぶり。
2017年7月16日(日) 24:55 今年28本目 ＃2383
「パーの手がしたい～"筋電義手"の子どもたち～」
制作：読売テレビ
内容紹介>>211 同じ神戸の義手だが、料金の説明はNNNの方が詳細だった。
(保険適用で4万円になるが、訓練期間の義手が高額で
300万程度の自己負担であること)
何故そんなルールになっているか、何故子供は数年も
かかるのかの説明はどちらもなかった。
大人に取材してるのであれば、筋電義手の使い勝手の
本音をききたいところ。
5本の指を動かせないのか、とかの技術面でも掘り下げていたら。
子供の成長につれ、買い替えないといけないのか、とか。
親指だけしか動かせないのであれば50万でも高いな。
四六時中つけてないのなら、TPOごとにいろんな安価な義手を
つけかえてたほうがいいんじゃないのか？
テレメンタリー2017 次回予告
2017年9月2日放送 深夜2:30～ ＃1735
「九州豪雨 あの時私は」
7月5日に発生した九州豪雨は、福岡と大分両県で
36人が犠牲になるなど大きな爪痕を残した。
7月の1カ月の平年値を超える大雨が1日で降り、
川は相次いで氾濫。数百カ所で土砂崩れが起きた。
住民も行政も手探りの対応を迫られた未曾有の豪雨。
危険が目前に迫ったあの日、あの時、住民はどう行動
したのか。混乱する中で自治体が出した避難情報は適切
だったのか。
豪雨当日の取材や住民が撮影した映像・証言から検証する。
ナレーター：宮本啓丞（KBCアナウンサー）
制作：九州朝日放送
テレメンタリー2017 次々回予告
2017年9月10日放送 ＃1736
「2度殺された思い ～遺族にとっての第三者委員会～」
いじめによって亡くなった葛西りまさん（当時13）
いじめによって最愛の子どもを失った遺族は、長い間
苦しみ続けている。2013年に施行された、「いじめ防止対策
推進法」に基づき、「いじめの有無」や「自殺との因果関係」
などの調査を行う第三者委員会。この委員会の調査により
全国で傷つく遺族が相次いでいる。青森市の遺族は委員会に
対し「2度殺された思い」と語った。現状の第三者委員会の
システムは何が問題なのか。
「法の改正」を訴える遺族らの思いに迫る。
ナレーター：服部潤
制作：青森朝日放送
NNNドキュメント
2017年8月27日(日) 24:55～ 30分 今年34本目 ＃2389
「僕は生きると決めたよ 原発避難いじめからの脱出」
制作：日本テレビ
内容紹介
福島第一原発の事故後、福島県から横浜市に避難した
小学生の少年（当時）が継続的にいじめを受け、
賠償金があるだろと言われて１５０万円ものお金を払わされ、
不登校となった問題。今まで何回も「死のうと思った」と
語る少年が「生きる」こと決めた理由とは。少年自らが語る
「あの時と今」。そこには自分と同じ目にあい、苦しんで
いる仲間に「自殺なんかしちゃダメ！」と伝えたい強い思い
がありました。
内容要約
「今まで何回も死のうと思った。
でも、あの震災で亡くなった人がいっぱいいた。
辛いけど、生きると決めた」
2011年夏、福島から横浜へ自主避難してきた
少年(当時小1)家族。
横浜市の小学校に転入したが、
小2の2学期からいじめにあう。
名前に「菌」をつけて呼ばれたり、
遊びで鬼ばかりやらされたり。
友達にも話せない。
両親にも、心配させるので話せなかった。
父は都会のサラリーマンに転職して忙しかったし
母は福島の家の片づけに忙しかった。
小4でいじめはエスカレート。
鉛筆を粉々に折られたり、
ランドセルを振り回されたり、
階段で突き飛ばされたり、
蹴られたり、殴られたり。
小5で「被災者なんだから補償金があるんだろ」
といじめグループの3人に金をゆすられるようになった。
渡すといじめられないので1回に5～10万づつ、
合計150万円をゆすり盗られた。
その金は両親が親戚から借金して家に置いておいた金だった。
現在13歳の彼はモザイク、声変えで番組の取材に応じた。
現在はフリースクールの中2クラスに通っている。
名前をアキラ君とする。
取材に応じた理由は「本当のことを知ってもらいたいから」
「いじめグループは遊びに行こう、と誘ってくる。」
「ゲーセンで『金持ってんだろ』と強請られる。」
「出さないと叩かれる。」
「金を渡すと一見仲良くしてくれる。」
「辛かった・・」
小5で不登校になり卒業式まで登校しなくなった。
金の消失に気づいた両親は学校に相談。
学校はいじめを知っていたが両親に報告すらしていなかった。
「金の件はアキラ君が主導したのでは。
警察に相談してください」と言われた。
話し合いは平行線のまま。
両親は弁護士を立てて、被害金の返還請求を
加害者家族に要求、一部の親は「もう連絡してくるな」
と交渉拒否してきた。
一部始終を聞いていたアキラ君、「もう大人は信用できない」と悟った。
その後、いじめから4年4か月経った頃にやっと、
市の教育委員会は第3者委員会を立ち上げ調査開始。
アキラ君中1の秋に報告書が出来た。
その内容は失望するものだった
「いじめた側に聞き取れなかったので
いじめと認定できません」
このふざけた結果に市にクレームが殺到した。
2017年2月、アキラ君も横浜市長に直筆の手紙を送った。
「何故こんな結果なのか？」
2017年2月、教委はいじめはあった、と謝罪会見をする羽目に。
女教育長・岡田優子以下、
2分間頭を下げ続けた委員会担当者6人。
2017年1月、アキラ君は「スマイルフラワー」
と書かれたノートを受け取った。
これは岐阜県の加納小学校の5年生53人がアキラ君を励ます
寄せ書きを集めたものだった。
大切そうに読み返すアキラ君。
アキラ君と母は新幹線で岐阜の小学校にお礼に行く。
今は6年生なった生徒たちにノートを見せる。
円形に集めた机で一緒に給食をごちそうになる。
いじめから回復？した今は自転車で元気に横浜の街を走る。
感想
所詮、教師業界は浮世離れしてんだから
両親が子供をしっかり見てないと安心できないな。
なぜ学校と教育委員会はこんなに異常なのか、
いじめは昔からあったのに何故対策が取れてないのか、
OB教師でもいいから証言させればいいのに。
アキラの再生のストーリーだけじゃ、いじめに悩んでる
視聴者も物足りないんじゃないか。
金の件はどういう決着がついたのか？
返却した家族はいるのか。アキラの両親も
150万まで気づかなかったのも引っかかるな・・。
現金がいっぱいある家なのか？
なんかすっきりしない家族ではある。
NNNドキュメント次回予告
2017年9月3日(日) 24:55～ 30分 今年35本目 ＃2390
「死刑執行は正しかったのかⅡ
飯塚事件 冤罪を訴える妻」
25年前、福岡県で幼女２人が殺害された「飯塚事件」。
犯人と断定された男は、死刑執行された。
しかしその後、冤罪を訴える妻が福岡地裁に異例の
死後再審請求を起こす。
４年前、番組では死刑判決の証拠のひとつＤＮＡ鑑定
の疑惑を放送。
再審は棄却されたが、地裁はＤＮＡ鑑定を事実上
証拠から排除した。
残る証拠を争点に妻は高裁へ即時抗告。
今回カメラの前で初めて胸の内を語った。
はたして死刑執行は正しかったのか。
ナレーター/湯浅真由美 制作/日本テレビ 放送枠/30分
NNNドキュメント 次々回予告
2017年9月10日(日) 24:55～（最大60分押し）
30分 今年36本目 ＃2391
「なぜアメリカ人はヒロシマに？～高まる核の脅威の中で～」
アメリカ・トランプ大統領誕生。北朝鮮の核開発。
原爆投下から72年...。核の脅威はかつてないほど高まって
いる。世界で初めて原爆が投下された広島。その広島を訪ねる
外国人で一番多いのは核投下国アメリカからの観光客。
そして平和公園・原爆資料館を訪ねる。なぜアメリカ人は
広島を訪ねるのか？広島を訪ねたアメリカ人夫婦に密着した。
夫婦が見たヒロシマとは・・・。またアメリカで世論調査を
実施。原爆投下を正しいと答えた人は47％だった。
核の脅威が高まる中、被爆地ヒロシマの役割とは何なの
だろうか。【制作：広島テレビ】
NNNドキュメント 次次次回予告
2017年9月17日(日) 24:55～（最大60分押し）
30分 今年37本目 ＃2392
「守ちゃんとよしえちゃん（仮）」
愛媛の小さな町で理容店を営む菊池守芳さん（79）、
禧江さん（78）夫婦。
耳が不自由で心優しい守ちゃんと、ガミガミと小言の多い
よしえちゃんが日々大切にしているのは食事。
「夫婦が畑で育て、夫婦が料理し、夫婦で食べる」
そんな夫婦の暮らしを１６年に渡り追いかけました。
夫婦はことし結婚５０年を迎えある決断をします。
特別なことは起こらないけど、私たちが忘れかけている
大切な何かが夫婦の暮らしから見えてきませんか。
【制作：南海放送】
NNNドキュメント 次次次次回予告
2017年9月24日(日) 25:25～ 30分 今年38本目 ＃2393
「サーメル 子連れ写真家とシリア難民（仮）」
写真家・小松由佳さんの夫はシリアの遊牧民。
内戦が始まり、夫の家族は戦乱で散り散りになった。
兄のサーメルは"反体制"の容疑で逮捕されて以来、
消息不明のままだ。
今年５月、由佳さんは夫の家族が逃れているヨルダンに
撮影に行くことにした。家族の希望を込めて、兄と同じ
名前の"サーメル"と名付けた息子も一緒だ。撮りたいのは
「悲惨なだけじゃない、前を向いて生きる難民たちの姿」。
４週間のヨルダン子連れ旅に同行した。
【制作：日本テレビ】
FNSドキュ今後の放送予定
9月21日(木) 26:55～27:50
＃1711 鹿児島テレビ
.平和への道標（みちしるべ） ～戦跡が伝える記憶～
9月22日(金) 27:10～28:05
＃1712 岡山放送
.ニッポンは好きだけど カイゴ開国10年の現実
9月26日(火) 26:10～27:05
＃1713 北海道文化放送
.地形変動 ～名もなき川が奪ったもの～（仮）
9月26日(火) 27:05～28:00
＃1714 山陰中央テレビ
.忘れられた大災害～検証！鳥取県中部地震（仮）
9月28日(木) 27:00～27:55
＃1715 秋田テレビ
.夢の舞台のその先に ～2人のわらび座日記～
9月29日(金) 27:10～28:05
＃1716 石川テレビ
.過疎の向こうへ
9月30日(土) 27:50～28:45
＃1717 福島テレビ
.つなげる～我ら双高生 更に新たに道あらん～
10月2日(月) 26:45～27:40
＃1718 サガテレビ
.小さな島のリストランテ
10月3日(火) 25:40～26:35
＃1719 テレビ愛媛
.筋強直性ジストロフィーという難病を発症して医師になったぼくは
10月3日(火) 26:35～27:30
＃1720 高知さんさんテレビ
.「私は、パーキンソン病です。」 ～あるカリスマ社長の足跡、信念、そして “熱狂”～
10月4日(水) 25:55～26:50
＃1721 新潟総合テレビ
.“選んだまち” と “拒んだまち”（仮題）
10月4日(水) 26:50～27:45
＃1722 テレビ熊本
.私は私を全うする～佐々木ばあちゃんの熊本地震～
10月5日(木) 26:25～27:20
＃1723 テレビ宮崎
.時の旅人 －伊東マンショ肖像画の謎－
10月6日(金) 27:05～28:00
＃1724 テレビ長崎
.島の鍛冶屋～五島列島31歳・職人魂～
ザ・ノンフィクション 2017年8月20日放送
「オレがやらなきゃ誰がやる！
～北朝鮮へ送るラジオ放送『しおかぜ』～」
主人公は北朝鮮に向けラジオでメッセージを送り続ける
52歳の元サラリーマン
▽平凡な人生から一転なぜ?…母はぼやき
▽妨害電波との戦い…秘策を持って韓国へ!意外な結末
「北朝鮮にいる日本人の皆さん、必ず助け出します!」
今回の主人公は、10年以上に渡って北朝鮮に向けた
ラジオ番組「しおかぜ」を制作・放送している
村尾建兒(たつる)さん、52歳。
広告マンから一転、膠着状態の拉致問題に風穴をあけるため、
ラジオ局を立ち上げた。少年時代は弱虫だったという村尾さん、
一体、何が彼の心を突き動かしたのか…。 しかし、
いざ始めてみると、次々と問題が村尾さんに襲い掛かる。
放送は毎日、北朝鮮にいるはずの日本人リスナーを励ます
ため、ひたすら日本語で語りかける。しかし、この日も、
電波が届いているか、公園で確かめてみると…。その上、
少ない資金で運営する日々。村尾さんは疲れ果てていた。
そんな中、村尾さんは、北朝鮮国境近くに行き、ある秘策を
持って旅立つことを決意する。だが、またしても想定外の
妨害電波が村尾さんを待ち受けていた…。
【語り】 梅津弥英子(フジテレビアナウンサー)
【チーフプロデューサー】 張江泰之
【プロデューサー】 辻智彦
【演出】 李玉美
【制作協力】 ハイクロスシネマトグラフィ
【制作著作】 フジテレビ
内容要約
録音ブースで原稿を読む男。
「拉致被害者の皆さん、これまで放置してきたことを
お詫びします。必ず助け出します」
「北朝鮮有事の際にはイギリスやドイツの大使館に
駆け込んで下さい。」
飯田橋、駅近くの雑居ビル３F。
ドアには「特定失踪者問題調査会」のプレート
中は物で溢れまくった迷路のような事務所。
奥へ進むと手作りの録音ブースと
録音・編集PCのある作業室が。
ここが北朝鮮の拉致被害者向けの短波ラジオ局
Short Wave Shiokaze「しおかぜ」だ。
専務理事の村尾建兒(たつる)52歳。
毒気の抜けたゲッツ板谷似。うさん臭い風体は共通のまま。
40まで広告代理店社員。会社を辞めてこれ一筋。
「拉致被害者への情報伝達はラジオが一番有効であること」
「誰もやらないから辞められない」
代表は荒木和博。北朝鮮の研究家でもある。
拉致被害者家族会の理事でもある(あった？)
柔和な田原総一朗、といった感じの老人。
2002年、小泉と金正日の日朝首脳会談後、
5人の拉致被害者が日本に帰国できた。
村尾は「被害者はまだいるはず。数百名はいる」と不満だ。
「これはただの誘拐」
「単純に、日本に返してくれ」
5人のうち、曽我ひとみさんは日本政府が
拉致被害者と認定していなかった。
拉致被害とされる行方不明者は全国で400人を数える。
2003年に荒木は調査会を立ち上げた。
広告代理店時代のゲッツは知人に荒木を紹介されて
知り合ったのがそもそものきっかけ。
全国の政府未認定の拉致被害者家族は荒木にコンタクトを
とってきた。
うちの家族も探せば帰ってくるのでは、と。
失踪者のリスト作成は荒木の妻がやった。
リスト化すると、失踪の傾向がうっすら見えてきた。
1年間ごとに同じ地域から失踪者が出ていること
失踪者の職業が看護師や印刷業が多いこと・・。
しおかぜの運営はこの2人だけでやってる。
夜10時から深夜2時まで毎日放送。
12年目。日本の懐メロも流すが、
2人が自らキャスターにもなり、最新情報を伝える。
「今回のミサイル発射は失敗ではない。
固体燃料のテストのためだからすぐに墜落させていた」
といった内部情報を伝えたり。
12年前の放送開始時には放送で拉致被害者の疑いのある人
400人全員の名前を読み上げていた。
運営費は寄付とラジオCMだ。その営業はゲッツの仕事。
自分の給料もここから出ている模様。
ゲッツ、大阪の都市部に住む拉致被害者の親族宅を訪問。
長女の植村留美さん当時23歳が22年前の1995年3月26日に
犬の散歩に出たっきり失踪。財布も持たずに出て行ったきり。
母・光子さん65歳、父・照光さん69歳は必至で娘を探した。
官報に載る身元不明者の死者の情報をチェックし続ける。
ファイルには付箋が多数貼られていた。
日本政府は「証拠がない」と拉致被害と認めず、放置
警察も相手にしない。
「日本は北朝鮮より怖い国だ」と両親。
「気が狂いそう」「もう重荷を下ろしたい」と母。
ゲッツは両親と一緒にアーケード街で署名活動。
チラシを配る。
別日。都内。夜の公園。ゲッツはラジオを片手に
しおかぜのオンエアチェック。周波数を6040に合わせる。
放送は聞こえてきた。が妨害電波と思われるノイズも拾う。
妨害電波は北朝鮮の軍事施設200か所から出ているという
(工作員情報)
しおかぜは妨害対策で3波を確保している。
海賊放送ではなく、日本で長距離電波である、
短波の放送免許も取得。
衆議員の渡辺周(拉致問題特別委員会筆頭理事)とも
協調している。
周波数を変えるごとに妨害電波も追っかけてくるという。
番組は正面切ってゲッツに尋ねる。どうして続けてるのか？
「何故でしょう。誰もやらないからかな」
2017年4月29日、北朝鮮はミサイルを発射した・
GWだがゲッツ、事務所で放送原稿書きに出社。
北朝鮮にある各国の大使館リストを見つつナレ原打ち込み。
「有事の際には・・・」冒頭のナレーション原稿。
TBSの報道部も取材に来た。余りの狭さ、手作り感に
記者から苦笑が漏れる。
休日。荻窪のゲッツの自宅へ。
83歳の母・徳子さん(撮影のためか化粧濃いめｗｗ)と
2人暮らし。でも昔の写真では若き母は綺麗だった。
ゲッツ、未婚なのかバツイチなのかは不明。
リビングに小さな仏壇が。亡き父、村尾昭は往年の任侠もの
映画の脚本家だった。
隣の本棚には父の手掛けたヤクザ映画のビデオ・DVDが並ぶ。
「こういう映画ってやりたいことをやり遂げる男の
物語。成し遂げたら死んでもいい。そういう生き方に
自分もあこがれていた」とゲッツ。
2017年6月末。
ゲッツは韓国・ヨンピョン(延坪)島にいた。
ここは北朝鮮から10数キロの島。韓国軍の要塞化している。
2010年11月に北の砲撃80発を受け、4人が死んだ島。
ゲッツは砲撃跡を見学。巨大な屋根で覆われた建物には
当時の被害状況が保存されている。黒くすすけた壁。
夜11時15分。ゲッツは誰もいない海岸の堤防へ。
ここでオンエアチェックするのも大切な目的だった。
周波数954は日本ではTBSラジオ。AM、ミドルウエーブ＝
中波放送だ。
11時30分。番組開始時刻。954はしおかぜの周波数でもある？
荒木の声が聞こえてきた。1分後、聞こえにくくなった。
混信がすごい。
日本のAM、「オールナイトニッポン」になってしまった。
北へは自分の放送は届いていないのか・・？
宿に戻り、部屋で一人缶ビール。
「自分が何もしないと、絶望している拉致被害者に
誰が呼びかけるのか？」
翌日。韓国ソウル市内。
韓国にも北向けのラジオ放送局がある。
国民統一放送。元々はアメリカと韓国の複数の放送局、
計4社が合併して出来た経緯がある。
こことしおかぜは長年協力関係がある。
スタジオ、設備共にしおかぜより立派なもの。
キム・ヒョンス氏。
8年前に北から脱北。韓国で脱北者の支援を続けている。
ゲッツ、「中波はどう？短波だと北で聞きにくいのでは？」
質問する。
「北ではラジカセが主流なんです。ラジオだけだと
見つかった時、言い訳できないんです。
カセットプレイヤーがあることでカセットの再生に使っている、
と理由が言えるんです」とキム。
放送局代表のカン・シンサム氏。
「大切なのは短波・中波ではなく、安全に聞ける工夫です」
彼は偽装ラジオをゲッツに見せる。
映像にぼかしが入る。一見ラジオに見えないものを北に流しているらしい。
キム「平壌には軍の大学がある。
そこの日本語教師は女性の日本人だった。
拉致被害者なのは間違いない。」
ゲッツ「助けるためにはどうしたらいいだろうか？」
キム「北にいる脱北予定者にコンタクトしろ。
日本人の情報をもって逃げてくれ、とラジオで
訴えろ。そうすれば調べてくれるはずだ」
7月。飯田橋のしおかぜ。壁には数百人の拉致被害者と
思われる顔写真のポスター。
「家族を失うのは殺人でも事故でも、どの事件でも同じこと。
この問題を皆に知ってもらうことを続けていく」とゲッツ。
母とゲッツ、父の墓参り。
墓石には「仁」の一文字。
感想
ゲッツがこれに半生をかける本当の理由は
聞きだせないままなのが惜しい。
Dの質問には答えるが、はぐらかされてばかりの感。
ゲッツ自宅と家族までは撮れたのにそこで辞めるなよ・・。
なんか大事なものを撮り損ねているのでゲッツが
単なる奇特な人にしか映らない。
ラジオが本当に有効なのかの根拠ももう少し欲しい。
北の住人が本当に聞いているのか、だれか証言者が
1人でもいれば。
取材者が取材対象者に負けた例。
報道の魂 改め「ザ・フォーカス」今年17回目
2017年9月1日 放送
「氷の大陸から ～南極観測隊同行記～」
制作：RKB毎日放送
内容紹介>>511
内容要約
今年1月29日で日本の南極観測隊は60周年を迎えた。
番組は第58次観測隊の派遣に同行取材した。
2016年12月。西オーストラリアの港を出港する
南極観測船「しらせ」運行は海上自衛隊仕切り？
3週間かけて南極の東部、大陸から4km離れた島にある
昭和基地を目指す。
12月＝南半球の夏だが、南極海は氷点下。
海にはザトウクジラが顔を出す。クジラに押されて魚が
海面に浮くのでそれを狙って海鳥が集まる。
やがて海は一面氷に覆われる。
船の喫水線にいくつも穴が開いていてそこから海水を
放出、厚さ1.5m以下の氷は水放出で進む。
それ以上の厚さだと一旦バックして勢いをつけて突っ込み、
船の重さで氷を割って進む「ラミング航法」で推進。
平年は数千回繰り返すのだが今回はたった114回で到着。
南極海の氷は確実に少なくなっていた。
昭和基地は70棟の建物がある。
赤コンテナを5つくっつけたような建物が唯一残る、
築60年の施設。外壁はボロボロ。今は倉庫になってるが
当時はバーだった。 現在は別の棟にバーはある。
天井にミラーボール、スロットマシーン、ダーツもある。
酒のボトルも多数常備。隊員の唯一の社交場なのか、
店内は50人くらいで満員状態。
氷河の氷のロックは溶けるとき気泡がプチプチ言う。
別日。雪上車で氷の海を疾走。隊員たちは
氷河の氷を取りに来た。
氷河は固い。つるはし、電動ドリルで崩す。
氷は綺麗に割れずに粉々になっちゃう。
何故かその場でカキ氷器を使ってカキ氷を食す隊員。
基地から南に30kmの海岸。ここに隊員3人が1か月間の
出張観測をしている。ヘリで物資輸送。
サイコロ状の施設と赤いタマネギ状の寝床施設が建つ。
食事は自炊。寝床の内壁はボロボロだったが隊員は
快適です、と返答。
南極の夏は1日中昼。
紫外線が強く、グラサンとマスク、帽子は必須。
日焼け止めを塗ってても日焼けしてしまい、肌は茶色。
アデリーペンギンのコロニーを観測している隊員。
今年の変化はあるのか？
「アデリーは平年、2個卵を産んでも育てるのは1頭だけ
だが、今年は2頭一緒に育ててる。」
理由は海が凍らないことだった。
5年前の2012年は、沖まで凍り、
アデリーはてくてく歩いて沖の割れ目から
海に飛び込んで餌を取って、歩いて帰ってきた。
今年はすぐそばが海なので餌取りが非常に楽なのだ。
アデリーの背中にスティック状のカメラを背負わせて
海中の行動を調査。
海中にはオキアミの群れが漂っていて、そこに突っ込んで
オキアミを食いまくっていた。
そのオキアミも5年前は小さなオキアミだったが
今年は体長5㎝とでかい、南極オキアミが多い。つまり
餌状況が良好なのだ。
アデリーにとってのデメリットはシャチが近くまで
やってくることぐらいか。
氷が少ないので大陸部分の湖も凍らない。
女性隊員は潜って湖内の生態調査に乗り出した。
番組Dもドライスーツを着て水中撮影。
水温4度。湖底には無数の突起物が・・。
水深7mの湖底には緑色の無数の三角の峰々がそびえたつ。
コケボウズと言って、苔と藻類、バクテリアが作り出したもの。
峰の高さはMAX80㎝だが、そこまで成長するのに
数百年かかっている。
なぜ三角状の峰になるかは不明。
湖底の地層のサンプルを採取。観測器を設置して
コケボウズの成長を観測する予定。
2017年3月。南極海の氷の面積が過去10数年で最小を記録。
しらせは今まで氷で行けなかった最深部まで航行した。
全長80kmの白瀬氷河沖の海にまで到達。
氷河沖の40か所に観測機器を下ろした。
氷河にもヘリを着陸させて厚さの測定器を設置。
氷河にはクレバスが無数に走っている。その上に
雪がかぶさっていて、どこが割れ目かわかんない。
(でもヘリ着陸してるしな・・)