アメリカ人の客は、不良品があったらすぐに返品して、スピンドルまるごと分の
返金を求める。焼きに成功した分については、販売店も返品を求めない。
どうせ開封済み製品だから、小売もそのままメーカーに送り返して全額の
返金を求める。不良でもない売れ残りの新品を、小売がメーカーに返品するのも
日常茶飯事。

一方、日本人の客は、恐ろしいことに不良があっても店やメーカに苦情を言わ
ない。そのかわり、そのブランドの製品は、以後、絶対に買わない。

一見するとアメリカの店や消費者のほうが好き勝手に返品してくるから、
メーカーにとって扱いにくい市場に思えるけど、失敗したら永久追放をくらう
という日本市場のほうが、はるかに厳しい品質を求められる。