>>719のつづき

フィジカルコンタクトに関する理解でも、大きな間違いがあります
重要なのは、サッカーは相撲ではないということです
体をぶつける=相撲のぶつかり稽古ではないということです
フィジカルコンタクトで毎回交通事故が起こって、そんなカオスをなんとかしろと言われてもプレーヤーは無力感を味わうだけです

a、向かってくるDFをあらかじめ予測
b、落下地点を予測(空間把握能力。サッカークラブがバスケットやバレーのチームを持つべき理由。CF以外にも有用)
c、向かってくるDFがスピードに乗る前、ソフトに体を寄せて、おしくらまんじゅうして、落下地点までゆっくり移動。あるいはスピードに乗る前にこちらがスピードに乗ってぶつかるか(スーパーヒーローのように相手を粉々に砕く必要はない。体制を崩させるだけで十分)

あなたの頭の中にいるスーパーFWや、超人ハルクじゃなくてもできる仕事じゃありませんか?
それに頭を使って、相手との駆け引きで、重要な場面のために、ある種の捨てプレイ(布石)も必要だし、それを指導者が理解する必要があります

CFの選手に言うべきなのは、「ハルクになれ」でもなければ「朝青龍になれ」でもありません
チームの仕事の優先順位を整理して、やるべき仕事のために他のことは犠牲にしてもいいよ、と。ちゃんと仕事がするためにこういった筋書きがあるよ、と。そういうことを伝えてあげないといけません

頑張るのはいいですが、ケガする必要はありません。スアレスを見習ってころんでいいと思います
ころぶのは嫌いな人もいるでしょうが、選手の人生を考えれば、ケガするのに比べたら万倍マシです


蛇足:屈強なCBと言われる選手が、守備できちんとセットされた状態でも、相手にまったく触れられずに、失点を繰り返すことがあります
それは視力の低下や空間把握能力の欠如が原因であることがあります。屈強だから良いプレーヤーか、といったらそれはまた別です
(屈強な選手がいらないということではありません。サッカーという競技に沿った評価でないといけないということです)

おわり