ハリルはとても有能な監督だった。
それが解任の憂き目にあったのは日本の側に責任があったと考えるのが正しい。
ただ、代表漏れが確実になった本田らがスポンサーや協会に強烈に働きかけて
ハリル解任を推進したというのはありえないように思う。
プロフェッショナルを見てそれを確信した。
本田は代表漏れに心底怯える老いたスター選手だった。ウクライナ戦でのハリルへの
反抗も「俺にはこんなプレーもできるんですよ」という彼なりの必死のアピールだった。
もう一度ウクライナ戦を見直せばそれはわかる。彼の「造反」は安全な局面に限られていたからだ。
そもそもハリルという上司の評価に心底怯える彼らが、ハリル下ろしなどという危険な賭け
に出るわけがない。発覚したらすべてが終わるだけでなく、汚名をきせられたまま、第一線
を退く可能性もある。そして何よりも彼らの毎日はサッカーでいっぱいなのだ。
おそらくサッカースタイルの食い違いだけでなく、ハリルの圧政(と選手と協会は感じた)
というのが確実に存在した。