サッカーnws代表アジア杯の準決勝で敗退したなでしこジャパンのFW植木理子が4日、さらなる成長を誓った。
 植木は中国戦で2得点したが、延長、PK戦の末に敗戦。「結果として負けたことが全て。チャンスがたくさんあった中で、そこで決めきれていれば違った試合展開になったかなと思う。今後の糧にしたい」と振り返った。個人としては、今大会で代表初得点を含む5試合で5得点。「気合いは入っていたし、ここで結果を残してやるっていう気持ちは持っていた」と、大会前からあった強いを思いを結果で示した。
 FW陣では最年少。今大会では、「上の選手に生かせてもらった感覚がある」といい、「ありがたいし、自分の力で打開できるシーンが増えたらいい」とさらなる成長を見据える。大会3連覇はならなかったが、23年W杯出場権を獲得。本大会に向けて「この経験をW杯につなげるためにも、チームで点を取り続けること、その中で自分の出来ることを少しでも増やして、この競争を勝っていけるように頑張りたい」と意気込みを口にした。

「触るだけのいいクロスでした」
 植木理子は今回の女子アジアカップで5つのゴールを決めた。しかし、韓国戦に続いて最後の2つは勝利に結びつかなかった。
 中国との準決勝。まず26分に、長野風花が左に展開して、走り込んだ宮澤ひなたがダイレクトでニアにスピードボールを流し込むと、植木がゴールエリアの左角付近に飛び込んでバックヘッド気味に流し込んだ。
「ひなたにボールが入った時点で、自分の良さは中で競り勝つところなので走ったら、触るだけのいいクロスでした」
 後半開始直後に追いつかれる嫌な流れを断ち切ったのも、植木のヘッドだった。延長戦にもつれ込んだあとの103分、長谷川唯がFKをペナルティースポットあたりに落とすと、相手と駆け引きしながら右から思い切りよく走り込んでダイビングヘッド。ゴール左に突き刺して、またもリードを奪った。
「膠着した試合でセットプレーは重要なので、思い切って中央に走ったところにいいボールが来ました。自分ではオフサイドだと思ったんですけど、VARがあったおかげで認められてよかった」