大学1年の夏休み直前、とても暑い日の午前中。
体調を崩して数日休んでいた俺のアパートに、仲のいい同級生の女の子が重要な提出物を届けにきてくれた。
その子は大人しくて清楚な雰囲気なのだけど、夏に入ってからはノースリーブのワンピースなどを着て俺を悩ませた。

数日寝て体調は全快していたので、休んだ授業の内容を聞いたり、なんやかんや雑談していた。
なにかの話の流れから、唐突にくすぐり合いが始まり、ベッドの上でふたりして笑い転げた。

顔を真っ赤に上気させて涙目になっているその子は、とてもきれいだった。見惚れていると、その子もうるっとした目でこちらを見て微笑んだ。
数分の間があって、どちらからともなくキスをした。
目を閉じて余韻に浸っていると「もういっかい」とささやく声がした。

それから何度も何度も、何十分もキスをした。
はじめての唇は冷たくてやわらかくて、女の子の匂いがした。心臓がはちきれそうだった。