嗚呼、斜陽業界…アパレル、百貨店に銀行、次に消えるのはどこだ?

ビジネスモデルの崩壊

女子大生のファッションが様変わりした――。
こう話すのは、神戸大学大学院准教授(経営学)の保田隆明氏である。

「かつての女子大生は有名ブランドのバッグや靴を身に着けている人も多かったのですが、
今はそういう学生をキャンパスで見かけることはありません。
逆にスニーカーを履いてリュックを背負っているようなスタイルの女子大生をよく見ます。
最近の商品は品質が高く長持ちするので、新しく買い換えようという気持ちにならないのです」
ファッショントレンドに敏感とされる女子大生でさえ、洋服を買わないのだ。
アパレル業界の先行きは視界不良と言わざるをえない。

価格は
売れない原因の一部ではあっても
大きな原因ではありません。
本当の原因は、
顧客が欲しがる製品を開発できていないことなのです

「どの百貨店に行っても、『金太郎飴』のように同じような商品が売られています。
婦人服売り場だけを見て、どこの百貨店か聞かれても答えられる人は少ないはず。
漫然と同じようなブランドの服を売っているから百貨店ごとの特徴が出ない。
アパレルも百貨店もマンネリ化していて、古い体質から脱皮できていない業界なのです」