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大手総合アパレルの劇的な復活は難しい
minami 投稿日時: 2015年9月2日
TSIホールディングスの希望退職者募集に528名が応募
(ナノ・ユニバースなど)
筆者が業界紙記者となったのは97年だが、そのときに大手とされていた総合アパレルは現在、軒並み凋落している。
ワールド
TSIホールディングス(サンエーインターナショナル+東京スタイル)
三陽商会
オンワード樫山
イトキン
ファイブフォックス
である。
凋落の直接的原因として2008年のリーマンショックが挙げられることがあるが、
すでにピークアウトしていたところにリーマンショックが起こり、凋落が顕在化した。
仮にリーマンショックがなかったとしても2010年ごろには凋落が顕在化したのではないかとも思う。
彼らのピーク時は 95年〜2005年
の10年間ではなかっただろうか。仮にリーマンショックが凋落の直接原因だと仮定するなら、
ピークは 97年〜2008年
といえるかもしれない。いずれにせよ、10年間が彼らの最盛期だったといえるのではないか。よく
「ビジネスモデルの寿命は10年周期」
と言われるが、大手総合アパレルはまさしくこれが当てはまる。
2005年あたりから勢いがなくなってきた。あまりにも同質化が進んだ。各社のブランドはどれもこれも同じように見えるようになった。
これがちょうど2005年あたりから顕著になった。

ユニクロやファストファッションの本質は「低価格」だったのだろうか。
筆者は違うと思う。大手各社は本質が「低価格」だと判断したからこぞって低価格へ追随したのだろう。

90年代後半〜2000年代前半にかけてのワールドの各ブランドの見せ方、見え方は他社とは一線を画していた。
本来は2008年のリーマンショックを機に各社とも新しいビジネスモデルの構築を開始しなくてはならなかったのが、
一様に低価格化と後追い企画に終始し始めるようになったように見えた。