かんだたは大きな声を出して、「こら、罪人ども。この蜘蛛の糸はおれのものだぞ。お前たちは一体誰にきいて、のぼって来た。下りろ。下りろ。」とわめきました。

 その途端でございます。今まで何ともなかった蜘蛛の糸が、急にかんだたのぶら下っている所から、ぷつりと音を立てて断きれました。