「面接」

「坊や何歳?」

「願書に書いてあるやろ、字読めんのか」

「お名前は?」

「それも書いてあるやろ、江川卓とか言うてボケて欲しいんか」

「野球が好きなのね、坊やの本当のお名前教えて」

「ボク、千代の富士なの」

「ほんとのお名前言わないと幼稚園に入れないのよ」

「わかった」坊やはあたりをキョロキョロ見渡し、先生にささやいた

「誰にも言わないでね。ボクの本当の名前はね、秋元貢なんだ」

「不合格、二度と来るな」