>>533続き)
 
たとえば、「将来大バケするかもしれないけれど、今は、予算が無いプロジェクト」からは
物理的に声をかけられないわけで、でも、エンターテイメントの世界はそんなプロジェクトがよくあるんです。
それもあってか、せっかく入ったユニオンを自分から抜ける人もいる。
 
なので、一長一短だなぁと思いますが、ただ、ユニオンの方と実際に仕事をしてみて感じるのは、
「守る仕組みが徹底されている」ということです。 
 
■「台本を手放しちゃダメ」は、時間外労働をしない人が損しない仕組み
 
たとえば、今月18日と19日におこなうプレゼン公演ですが、
「どのスタイルでプレゼン公演をおこなうか?」を決めなきゃいけないんです。
 
「Tier1」「Tier2」「Tier3」と呼ばれる階層(レベル?)があるんです。 
「Tier1なら、◯◯を役者に要求できますが、△△は要求できません」
「Tier2なら、◯◯と△△を役者に要求できますが、××は要求できません」
「Tier3なら…」みたいな感じで。
 
当然、「Tier1」「Tier2」「Tier3」で、それぞれ、役者さんにお支払いするギャラは変わってくるんです。
さきほど言いました「最低賃金が決まっている」というやつです。
 
で、僕らは「Tier2」というのを選んだのですが、ここのルールが面白いのが、
本番中、役者さんは終始台本を持っていなきゃいけないんです。 
「台本を手放しちゃいけない」というルールなんです。
 
「なんで?」と思いません(笑) 
いや、手放せるなら、手放した方がいいと思うじゃないですか?