>>551続き

さて。今日は“映画館“で『ボトルジョージ』の上映があるわけですが、
ファンタジー(おとぎ話)を作っているチームとして、
いつも「これ、どうにかしたいよなぁ」と思っていることがあります。

それは、「その作品の為に作られたわけではない会場を、いかに、
その作品の世界観にするか?」という問題です。

“常設劇場(専用劇場)”であれば、この悩みを持つ必要はありませんが、
現実問題、『ボトルジョージ』を流すのは“映画館”であり、
『えんとつ町のプペル』のイベントをおこなうのは“幕張メッセ”だったりします。

“作品の世界観からかけはなれた空間”に、アレやコレやと手を加えて、
どうにかこうにか作品の世界観に持っていかなきゃいけない(持っていった方が楽しい)
わけですが、一つの作品の為に(一回のイベントの為に)、
大規模な内装工事をしてしまうのは現実的ではありません。

ですが、主役を観に行くエンタメから、主役になりにいくエンタメへと、
お客さんのニーズが移動している今、そりゃ、
「劇場に入れば、そこは『えんとつ町』でした」
の方が喜ばれるわけで…はてさてどうしたもんかしら。

そんな悩みを持つ我々チームのヒントとなったのが『TED』です。
TEDのデザインは本当に見事で、「『TED』という赤いブロック」と
「赤くて丸い絨毯」と「青紫色の照明」さえ用意すれば、
どの会場であろうと、そこは『TED』の世界になります。

「セット」で世界を創っているわけではなくて、
「アイテム」で世界を創っているイメージです。
費用対効果はハンパねぇし、なにより展開し放題。
#サハラ砂漠公演だってできる