超未熟児向け人工子宮、ヒツジ胎児が正常発育 米研究
2017年04月26日 09:05 発信地:パリ/フランス

妊娠107日の時点で人工子宮に移されたヒツジの人工子宮4日目(左)と人工子宮28日目(右)の写真。
(c)Partridge et al/Nature Communications/creativecommons.org/licenses/by/4.0/
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【4月26日 AFP】透明な液体で満たされた人工子宮で、ヒツジの胎児を正常に発育させる実験に成功したとの研究論文が25日、発表された。
超未熟児の死亡や生涯にわたる身体障害を回避する助けになる可能性のある成果だという。
 英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ(Nature Communications)に発表された論文の主執筆者で、米フィラデルフィア
小児病院(Children's Hospital of Philadelphia)の胎児外科医のアラン・フレイク(Alan Flake)氏は、このシステムは子宮内での
胎児の自然な発育が継続するように設計されていると話す。
 フレイク氏は電話記者会見で「それが、このシステムの優れた点であり、超未熟児に現在行われている対応策の改良に
つながると楽観している理由でもある」と語った。
 現在、妊娠期間が40週ではなく22〜23週程度で生まれる新生児は、生存率が50%で、生存した場合でも90%の確率で
重度の長期的な健康問題が発生するとされている。
 子宮内の生活を再現する今回の最新システムは、人への使用が承認されれば、これらの確率を大幅に改善するかもしれない。
 研究チームは米食品医薬品局(FDA)と協力して、人への臨床試験の準備を進めており、3年以内に開始できる可能性があるという。
 胎児は、合成羊水で満たした透明なプラスチック袋に入れられ、子宮内と同じように液体を呼吸する。「液体の環境は、
胎児の発育に不可欠だ」と、フレイク氏は述べた。
 臍帯(さいたい。へその緒)が管を通して袋の外部の機械につながれており、この機械が内部を通る血液に対して
二酸化炭素(CO2)の除去と酸素の供給を行う。

詳細はソースで
http://www.afpbb.com/articles/-/3126397