かなり長いけどそれっぽい文章があったので書いとく

崇高と美の観念の起源 エドマンド・バーク著 中野好之訳

p155〜
暗闇は本来的には恐怖の観念ではなく、従って過度の明るさが感覚に
苦痛を与えるに反して最高度の暗闇といえどもそれは一向に恐いものではない、
というのがロック氏の所説である。そして彼は別の箇所において、要するに
以前乳母や老婆が幽霊や悪鬼の観念を暗闇の観念と連合させたが故に、
それ以後初めて暗闇が想像力にとって苦痛で恐ろしい存在になったのだと述べている。*

p206〜
*『人間知性論』第33章第10項。「幽鬼や妖精の観念は実際は光にも暗黒にも
何一つ関係しないものである。しかし愚かなる乳母がこれらを度々
子供の心に教えこみそれを暗闇の観念と合わせて提起するために、子供は
いつしかこの二つのものを分離しえなくなり、その後一生の間彼にとっては
暗闇が必ずこれらの恐ろしい観念を伴うこととなり、従って子供にはこの
いずれの観念も耐ええないようにその二つが結びつくのである。」