>>273

僕は >254 ではないけれど、カインハーストの血族については僕は彼の意見に近い。
また >273 が言うように、血族や傍系の存在は明らかに祖先子孫の関係があることを意味していると思う。
以下、僕の考えたカインハーストの背景となる。矛盾点があれば指摘して欲しい。

★三行要約:
 ・カインハーストは世代を遡る程度、少なくともビルゲンワース以前からトゥメル由来の異能と血の病を伝えていた。
 ・しかしその血は世代を重ねるに従い弱体化したため、ビルゲンワースの禁断の血に目を付けた。
 ・ビルゲンワースは禁断の血盗難事件以降「カインハーストの血族」を「穢れた血族」と呼ぶようになった。

「カインハーストの血族」は元来、トゥメル血統を残す古い家柄であり、
そこでは血を嗜む習慣と、トゥメル系ボスにも見られる血を血刃や炎として操り、加速移動する秘儀が残されていた。
その謎めいた力により彼らは貴ばれ、あるいは土着信仰たるオドン信仰をも(血の赤子という賜り物を通して)伝えていたかもしれない。
彼らの中に古来、獣の病があったという記述は、あるいはトゥメルの血の特異性からか。

それでも年月とともに彼らの力の衰退は止められず、血の秘儀も女王とその傍系にしか顕れない有様となる。
(アリアンナは「月の香り」に気付く感覚があったものの、血を操る秘儀を使える描写がない)
やがて彼らは、都市ヤーナムにトゥメルの遺跡を暴き古い血を研究する者達、ビルゲンワースの存在を知る。

「ビルゲンワースを利用すれば、自分たち血族が失ってきたものを取り戻せるのではないか?」

カインハーストの血族に、そう考えた者がいた。
その者はビルゲンワースに働きかけ内通者をつくり、あるいは自ら門を叩いて、ビルゲンワースから「禁断の血」を持ち帰った。
その血がなにをもたらしたかは定かでは無いが、カインハーストの血族に先祖返りした強力な異能者を生み出したかも知れない。
たとえば「王族の傍系の娘に禁断の血を与えてみた結果、彼女は先祖返りした超越的な能力を発現したものの、彼女自身がその異質な血刃の能力を好まず出奔、狩人となった」…というようなことが。

ともあれ、これが「カインハーストの血族」と「ビルゲンワース」の対立を産み、
ビルゲンワースは「カインハーストの血族」を「穢れた血族」と侮蔑的に呼ぶようになる。
しかしこの対立はこの時点では決定的なものにはならなかった。
ウィレームの気質ゆえか、両者が衝突に耐えられるほどの力がなかったのか。
両者の決着はビルゲンワースから分かたれた医療教会が力を増し「ローゲリウスの処刑隊」を派遣する、その時期まで待つことになる。