☆ロリポおじさんと遊ぼう!☆
>>220
記憶の中のおじさんはいつも微笑んでいた。
やさしくて、頭が良くて、おじさんは僕の自慢だった。
ケンカをしたりもしたけれど、いつも最後は笑いあっていた。
そんな時が・・、永遠に続くと思っていた・・・。
おじさんが事故にあった。
その報を聞いた時、僕は信じることが出来なかった。
何かの間違いだ。そう信じ込もうとした。
・・・回りの騒ぎに乗せられて入った一つの病室のベッドには、ロリポおじさんがいた。
口を半分開き、目は焦点が合わず、まるで生気のないその姿に僕は寒気がした。
「ロリポ・・・おじさん?」
僕は泣きながら言った。
無駄なことは分かっていた。
ここに来る途中、回りの人間から何度も植物人間状態だと聞かされていたのだから。
しかし・・・。
「こ・・んにちはぽ。なん・・・でも質問するぽ・・・。」
僕は耳を疑った。
回りからざわめきが聞こえる。
光が見えた!
ロリポおじさんは確かにここにいる。生きている!
その日から僕とロリポおじさんの新しい毎日が始まった。
僕はいつものように話しかける。
「こんにちは、今日もいい天気だね・・。」
「こんにちはぽ!なんでも質問するぽ!」
・・・いつか、あの自慢だったおじさんが帰ってくることを信じて・・。