KANの「愛は勝つ」って曲があるんだけど、上京して初めて付き合った彼女がいつも口ずさんでいてね、
でもサビの部分でいつも「愛は勝つ〜♪」じゃなく「チキンカツ〜♪」って歌ってなぜか一人で爆笑してたんだよね。

オレ「おもしろいの?」って聞いたら彼女「だってチキンカツだよー」ってまた爆笑。
正直、ダジャレだし爆笑することじゃ無かったから、オレ適当に相づち打って苦笑いしてたんだよ。

彼女、お総菜屋さんで買ってきたチキンカツ二人で食べてた時も何か楽しそうで、チキンカツが好きなのかな、よく笑う娘だな、って思ってた。
でも、オレが仕入れてきたシュールネタにはキョトン顔であんまり笑わなかったんだよね。

そして、付き合って半年くらい過ぎた頃、突然、別れ話を切り出されました。
オレ「なんで?」って理由を聞いたら、彼女「だって、あなた、あんまり笑わないんだもの。私は二人で笑って過ごせる人がいいの。」って・・・。

オレ(いやいや、オレだって君ほど爆笑はしないけど、それなりに笑ってるよ。それに・・・そもそも君の笑いのセンスが・・・。)
って思ったけど言わなかった・・。いや、さすがに言えなかったよ・・・。

もう20年以上前の淡い思い出。