蜂子も諦めることはできるのだ。
諦めかたを知っている。

イテ? あんなものは放置しておけばいい。
どうせなにも生み出せないし、何者にもなれないまま20年もしたら消えるだろう。
みか? 彼女も似たようなものだ。
泥沼の船頭に、なにを期待するのか。
船に乗ってしまったら最後、岸にあげてはくれないような人間に、
あまり入れ込むのは禁物だ。

オレならきっとそう考える。
たいがいのことはそうなんだ。
もし仮に、眠る暇も与えてくれないほど、どうにもぶんぶんうるさいようなら
徹底的な戦争になるだけの話だ。

 諸君 私は戦争が好きだ
 諸君 私は戦争が大好きだ

 殲滅戦が好きだ 電撃戦が好きだ 打撃戦が好きだ
 防衛戦が好きだ 包囲戦が好きだ 突破戦が好きだ
 退却戦が好きだ 掃討戦が好きだ 撤退戦が好きだ

 平原で 街道で 塹壕で 草原で 凍土で
 砂漠で 海上で 空中で 泥中で 湿原で

 この地上で行われるありとあらゆる戦争行動が大好きだ

こう演説した悪役もかつていたけれど、オレも似たようなものだ。
基本的にオレも同じ姿勢でいる。
リアルでさえそうだし、そういうときは手段も選ばない。
人語を介さぬ相手に、人間の戦争のやり方などしない。
人語で交渉するなど、思いもよらない。