会えないときはとても信じていたんです。
会えないからこそ想う方も私のことをずっと想っていて下さると。
何か分からないけれど確信のように。
けれど現実に想う方を探し、現実にお話をしたら、それは私だけの私の希望の気持ちからそう思っていたのだと思えて来たのです。
想う方は想う方で色んな経験をして色んなことを感じて私とは違う別の広い世界で生きてこられて。
そのような想う方がいつまでも変わらず私のことを想ってくださっていたということはあり得ないことの方が大きいのかも知れないと。
考えたら私は想う方の好みも、何が好きなのかも、細かいことは何も知らないと思いました。
何年もお顔を存じ上げていたから知っている気になっていただけなのだと思いました。
ただお顔を見ただけで知っているような分かるようなそんな気持ちになっていただけで、
確かめたこともないですし、言葉として聞いたこともなかったんです。
こうして沢山のお話をして言葉を交わしてきて、本当に何も話していなかったんだというのが分かってきました。