またここでグラミン銀行の例をひこう。
この銀行がターゲッティングしたのは
「バングラディシュに居住する/家庭内労働に縛られていて/元手がなく
/年収が100ドル以下の家庭にいて/起業する意欲がある女性」であった。
では、この顧客はどのように銀行とかかわっていくのか。

実はこの層の女性たちには子どもたちがいる。
女性は家事労働をし子育てをしながら事業を営んでいる。
銀行は事業を大きくしようとする女性に事業資金を融資するけれども、
どうしてもある閾でとまってしまう。
なぜなら、事業を拡大する足かせとして子育てや教育の問題が生まれてくるからだ。

同時に、事業の承継の問題が出てくる。
女性たちはいかに規模が小さいとはいえ組織化され利益を生み始めた事業に対して
「より大きく育てたい」という健全な欲求を抱くようになる。
が、グラミン銀行にしてできないこともあって、それは彼女たちの無学さ。
こればかりはどうしようもない。
そこで女性たちは、教育の重要性を悟り、子どもたちに希望を託すことになる。

そこでグラミン銀行は、学資ローンも彼女たちに提供する。
これによって女性たちが起こした事業は継続され、より拡大し、
銀行自体も継続して融資/回収という業務が遂行できるということだ。
設立者のユヌスは、男性であるのに女性たちのそういう未来まで想像/想定/創造していた。
これは想像力と論理的思考が導く必然的なターゲット像であった。

結局のところ、利益を生むターゲットの絞り込み(ターゲッティング)をするには
想像力がなければならぬということだ。
世界をよく観察せよ。あなたの夢の届け先、ペルソナ(顧客像)を構築せよ。
それでは諸氏よ、今日もご安全に。

Bikini Sleepover - Holding You Tight
https://youtu.be/0KAVmLNnA3A