子にとって、子である間は親は謎です。
謎に飯を食わせてもらって子どもは生きてる。

子から大人に移行する時期、親の謎は終わっていく。
しかし所詮、経験もなんもないこわっぱですから、その謎ときのほとんどは勘違い。

完全に大人になると、本当の意味で親のことがわかっていく。
そのスケールもディティールも、
大人になった自分と対照させながら、リアリティをもって理解していく。

このプロセスは単線状じゃなくて、行きつ戻りつするものですが、
問題は、ある一点にとどまってしまうことでしょうな。
固定化してしまうこと。

たとえ親が死んでも、子は親のことを考え、
考えるたびにこのプロセスを行きつ戻りつするんです。
彼女の場合、蜂子から見てある一点にとどまってることが異様に思えるんじゃないですかな。
なんとなくそんな感じがする。