諸氏よ、社畜諸氏よ、
社畜はいかように部下を褒めるべきか。

褒めるのみならず、叱ることであっても、その内容は大きく分けて二分できる。
ひとつは外から見てもわかる客観的で「外的な基準」。
通常、上司の「褒める/叱る」はこの基準で為されることが多い。

数字が達成できていれば褒められ、達成できなければ叱られる。
顧客から感謝の言葉があれば褒められ、クレームがあれば叱られる。
これは「外的な基準」。

しかしこれだけでは部下のモチベーションは決してあがらぬ。
なぜならば、「数字の達成」なるものは月単位や四半期単位で行われるものであるし、
そうすると、褒める機会は1か月に1度以下しかないことになる。
(しかも褒められるとはかぎらないのだ)
部下はモチベーションを1か月、あるいはさらに長いスパンで自分ひとりでコントロールしなければならない。
これは(若かろうがベテラン社畜であろうが)なかなか難しく厳しいことだ。
テコ入れする機会は頻繁にあってよい。

また、これだけでなくもうひとつの「褒める/叱る」基準はある。
それは「内的な基準」。部下の心の内を褒める/叱るということ。
「やる気」であるとか「信念」であるとか、そういう部分を評価するということ。
だが、これは通常不可視な領域なので評価が難しい。
いつもしかめっ面をしている人相が悪い部下であっても、心の内は「やる気」が満ちているのかもしれない。
が、その外見にひきずられて褒めないでおくのも、もったいないことだ。