購入して貰えたミニレプリカ

60年代に2ストロークで世界GPを制し、それらで培った最先端技術によって2ストロークメーカーとして躍進していたスズキが、71年12月に発表したミドルスポーツ。

クラスオーバーの大柄な車体に空冷2ストローク3気筒371ccエンジンを搭載し、3気筒ながら左右対称の4本出しマフラーを採用するなど、旗艦モデル、GT750と同様の重厚なイメージが与えられた。また熱の溜まりやすいシリンダーヘッドを冷却するために採用されたラムエアシステムが同モデルの特徴的なデザインとなっている。

性能面では、リッターあたり100馬力を越える最高出力を誇っていたが、限界性能を追求していた当時のライバル車とは異なり、ツーリングにも適した耐久性や安定感を重視。後に自動二輪(中型限定)免許制度が開始されると教習車に導入される程、扱いやすい特性を誇った。さらに熟成化が図られた分離給油システム、CCISによって、2ストローク車特有のエキゾーストから掃き出される白煙を大幅に低減。

燃費、オイル消費、排気煙、焼き付きといった2ストロークエンジンのマイナス要素を排除した上質な乗り味や堂々としたスタイルは、GTの名に恥じないグランドツーリングモデルとして多くのライダーに支持され、昔も今も「サンパチ」の愛称で親しまれている。


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