すこしメモ
人間の精神は、いくつかのレイヤーの統合したものとして表現できる

A 本能をつかさどる部分
性欲動や性指向、食欲、睡眠欲、痛みを避けること、
とくにこれは人間にとくに強く見られる本能だけれども「所有欲」など
イド的な部分

B いわゆる「個性」と言われる部分
経験やそれにまつわる記憶、成育してきた環境、現在の生活環境、性的指向、
民族と文化、国家の体制、社会階層、そのひと固有の所与たる文化資本、
能力とスキル、性格、障がいや病歴
そのほかいろんな変数が組み合わさって生まれる、そのひと特有の「個性」
これはゆるやかに(稀に急激に)変化していく

C 社会がそのひとに与えるラベル、あるいはそのひとが社会にこう見られたいと考えるラベル、ペルソナ
会社員、自営業、公務員、教師、モデル、期間工、とび職、医師、パティシエ、司書、事務員、アーティスト、無職、
猫好き、犬好き、アート好き、美人系、かわいい系、イケメン、フツメン、ヲタクそのほかもろもろ

D 論理的思考
ものを考えるときに必要な論理
三段論法や類比的思考のようなものから、いろんな知識を無節操にブリコラージュすることまで
いろんなやり方(おおむね言語によって)で世界を説明しようとする
理性とほぼ重なる部分

E 情動
怒り、悲しみ、喜び、さびしさ、いらだち、やましさ、そのほか様々な情念の動きと強度
情動が精神に与える影響はほぼ一過性のものだけれども、
その持続する時間は個人差や内容によっての差がある