秋のバット
死んだ父は、元セ・リーグ首位打者。
そんな俺の名前は秋。
あーあ、野球なんてやりたくねえよ。
みんな俺にヒット量産の重荷を期待しやがる。
俺は一発狙いになりてえよ!
そんな時、思い出した、父はことある事に安打製造機になれ、と
口を酸っぱくして言っていた。
そんな俺も大学の文学部に進学した。
野球なんてやめだ!
親父は俺の長距離砲としての才能を認めようとしねえ!
いや、バッターとしての才能を!
そんな時平安文学の授業で知った。
泣いたよ。
あ、と、きの字母を。
あの字は、元は安!
きの字は、元は機!
親父!(泣)

俺は野球部の門を叩いた!
(ここで紅蓮華かかる、強くなれる理由を知った僕を連れて進めー♪)
そうさ、血を吐いたって、怪我したって、首位打者を目指すんだ!それが不慮の事故で死んだ親父への弔いだ!
(ボロボロになって宙を仰ぐそれだけさー♪)

母さん、俺、首位打者になる!
母「何やる気出してんの?
それにしてもあんたが生まれた時に買った、安っぽい扇風機、ついに壊れたわ」

俺は、別の意味で泣いた。
まさか親父のやつ…?
疑いで頭が狂いそうだ。
〜完〜