>>173
『海底二万里』は好きなんだけど、完訳だと厳しいよねぇ。
無くても全然困らない海洋学の薀蓄がこれでもかって程に
てんこ盛りで、読み返すときは毎回飛ばし読みしてるよ。
青い鳥文庫はカット箇所が多いかなとも思うけど読みやすいね。
まぁ、さらに削りまくりのポプラ社文庫よりは全然マシだし。

『宇宙戦争』はこれまでに創元(旧・新)、偕成社、ハヤカワ、
角川(旧・新)、と完訳版を6種類読んでるんだけど、
個人的には青い鳥文庫版でも別に問題ないと感じるね。
第二部第七章とそれ以外にもちょこちょこ端折られてて
完訳ではないけど、肝心な個所は全部入ってるから
ダイジェストってほどの抄訳でもないし、勿論翻案でもない。
紛う方なき《H・G・ウェルズ作『宇宙戦争』》と呼べるかと。

ちなみに今までで抄訳にも程があると感じた児童書は
フォア文庫の『吸血鬼ドラキュラ』。
ところどころで完全な《あらすじ》になっちゃってる。
ところで最近、集英社みらい文庫から
『ドラキュラ』と『カーミラ』の合本が出てるんだけど、
どれだけダイジェストされてるのか、ちょっと気になる…。
ttp://miraibunko.jp/book/kowai/book021/