午後10時40分、最後に永井が、来年も「墓前祭」を開くこと
を提案し、「実行委員長」を”新解放派”の夢そのままに「オール
ド解放派」のなかから元「全国反帝学評議長」の三井一征を推し、
「二次会」を終えたのである。永井は、あたかも彼らを基盤にして
解放派(狭間派)を再生しうるような気分に胸をふくらませ、2月
の寒空の中を、だが意気揚々と帰途についたのである。

[この2年後]、この永井を狭間は虐殺した。狭間は配下のスパイ
青虫から「墓前祭」(その後の「昼食会」「二次会」)での永井の
行動・言動・様子を伝え聞いて、逆上したのだ。(後略)

(終わり)