われわれが「パレスチナ解放」というとき、パレスチナ労働者人民が実際闘いぬいている内容と地平の厳密な意味において、48年被占領地―67年被占領地をつらぬく"領土的解放"にとどまるものではない。重ねていうが、「民族解放闘争」とか「民族自決権」、さらには「イスラム国家としてのパレスチナ国家樹立」などという範疇にパレスチナ解放闘争を閉じこめる手前勝手な論調を認めるわけにはいかない。
48年被占領地の現イスラエル=シオニズム国家の打倒をぬきに48年―67年被占領地をつらぬくパレスチナ革命をとおした"全土解放"とパレスチナ労働者人民の解放はないからだ。

 だからこそわれわれは、〈パレスチナ革命・解放闘争〉という概念・表現を使用する。パレスチナの解放は本質的にシオニズム国家の打倒、イスラエルを防衛しアラブへの反革命前哨基地とする米帝をはじめとした帝国主義、さらに世界革命の震源としてのパレスチナ―アラブ革命に敵対・制動するアラブ諸政権との激烈な闘いを不可避としているからである。