658 :俺より強い名無しに会いにいく[sage] :2018/01/11(木) 18:29:45.26 0
こくにぃから電話が掛かってきたのは、その日の午後3時半のことだった

力丸「どうしたんですかこくにぃ、急にビルに呼び出したりして」
勝久「やべーぞ力丸。とにかくこれを見ろ」

そういって大貫の肛門を指さしたので、俺は中に手を差し込み両腕でこじ開けた
ぬちゃあっとした音とともに茶色の粘液を引いた門が開く、その奥に。
街が映っていた。いや、もう街とは呼べないほど崩壊し、焦土と化した地が

大貫「んっ!力丸痛い!開き過ぎ!」
力丸「こくにぃ…これは?」
勝久「…1年後の日本だ」
力丸「なんですって!?」
勝久「大貫の肛門は時に未来を覗かせる。これまでも度々近い未来を予知しては、その後現実に同じことが起こっていた」
力丸「なんだって日本がこんな事に…」
勝久「わーからん。だが確実なのは、1年後日本がこうなるってことだけだ」

そこまで言って勝久はジャケットを羽織り、PCを持って玄関へ向かう

勝久「今からでもできることはあるはずだ。俺は早速政府にこの事を掛け合ってくる。力丸は可能な限り未来の原因を探ってみてくれ」
力丸「わかりました、こくにぃ」

何故日本は崩壊してしまうのか。今映っている東京が崩壊しているだけで他は無事なのか
肛門視点からだけでは分からないことが多すぎる

力丸「ヌキさん、もし俺が肛門内の未来に入ったら俺は戻って来れるのか?」
大貫「わっかんねー。けど二度同じ未来は見たことがないってこくが言ってたね」
力丸「ってことは俺が潜ってる間にこの未来が閉じたらここに戻って来れなくなるな…」

ガチャ

勝久「ハァハァ………」

そこには片腕を失い、残る腕で出血する腹部を押さえる勝久がいた

力丸「こくにぃ!!!」
勝久「たわけが……政府もグルだったんだわ…大貫の肛門のことも知られた…」
力丸「こくにぃ喋るな、とにかく救急車を」
勝久「違う力丸、大貫。今すぐ逃げろ…もう浅草は危ない…」

体を預けるように勝久は倒れた。それを力丸はベッドまで運ぶ
これからどうするか。思案していると、大貫が無言でありったけの弾薬を肛門に詰め始めた

力丸「ヌキさん…何を」
大貫「力丸さぁ………親友を半殺しにされてあなた黙っていられるわけ?」
力丸「いや…それは…」
大貫「俺の好きな浅草も荒らされそうらしいし、そんなのもう…戦争じゃんねぇ?w」

背中越しに語る大貫の口調は笑っていたが、背中が笑っていない
怒っている。あの大貫がパワハラの矛先を探している
その背中を見て力丸にも何かがインストールされた
大事なものを壊された怒りが、自身に何かをインストールさせた

力丸「…TOPANGAに向かいましょうヌキさん。ときどなら何か肛門未来についてわかるかもしれない」
大貫「りきにぃ、後ろ頼んだよ」

そういって俺たちは浅草の街に飛び出した
もう一つの2ヘッドドラゴンが久しぶりに再結成した瞬間だった