「ミスターカイト」

これまたちぐはぐな歌詞。
前半、小市民的な「僕」の愚痴が続いたかと思うと
後半、声が聞こえたとかでなぜか突然「カイト」に例えはじめる。
「僕」の幻聴なのか、オカルトなのか、不気味で気の毒だ。
しかも「僕」じゃなく「僕ら」をカイトに例えるが、仲間でもいるのか?
「向かい風」というほど過酷な環境にいるわけでもなく平凡そのもの。
カイトに例えた理由も向かい風や糸が何を表しているのかも不明で脈絡がない。
電車の窓から外を見る度に声が聞こえるということは
結局カイトは小市民が日常見る夢を表しているのか?
ラストでは時制が不明確なため、
時が来たのをリアルタイムで語っているのか、
毎朝時が来たと自分に言い聞かせているのかはっきりしないが
幼い頃は声が聞こえても日々応えてこなかったことと対比すれば
現在声に応えるのは毎朝の習慣だと取れる。
実際「僕」は飛び立ったわけでもなさそうだし
やはり小市民的な夢を表しているのかね。
なんにしても「僕」に何か目指しているものがあるのか窺い知れないまま
電車で一人張り切っても何がいいのやら。
最後まで「僕ら」が何なのか不明だし空回りして何だかかわいそう。
また日本語も変だ。
「出る杭…」という諺の通り身を隠す日常って(笑)。
諺の通り打たれるなら分かるけどね。しかも打たれたせいじゃなく
「僕」の「限界」だという。出る杭ではない、正真正銘の小市民のようだ。