>>285 続き ※絵露有無:無

〜2時間後@ひじきの邸 in 豚吐露(ハニエルが昼寝に入った後)〜

「ひじ、ハニエルがお昼寝に入ったよ」
「じゃあ、君にさっき話しかけた夢の話をしよう、きの。
 また、僕はとんでもない夢を見てしまったんだ」
「今度はどんな夢(小首かしげ)?」
「七夕特有の夢さ―君が織姫で僕が彦星なんだ!
 君はいつも桜色の美しい着物を身に纏う桜天女さながらに
 年に一度僕に会えるのを待っているんだ」
「待って―七夕のお話は、随分前にハニエルに読み聞かせを
 していなかったっけ?」
「そうさ―だけど、今回の夢は様相が違うんだ」
「どう違うの(小首かしげ)?」
「鼻毛の現役復帰が発表されたからか、鼻毛がその夢に出てきたんだ」
「ひじ、台ちゃんを“鼻毛”呼ばわりはやめて」
「だって、アイツは自らの悪質オタを煽って君に多くの精神的苦痛を
味わわせてきた悪い奴じゃないか!―“鼻毛”呼びでも優しい位だ」
「ひじ―まぁ、ともかくひじの見た夢を物語調で自分に聞かせて」
「分かったよ、行くよ!
 昔々あるところに“織姫”と“彦星”という美しいメスとオスが
 いました。2人は夫婦でしたが、事情により、年に一度
 7月7日の七夕の日にしか逢えない状態でした。
 夫婦は、著名なFィギュアヌケートの選手と言う一面も持っていました。
 特に織姫は世界一、はた織りもヌケートも上手い選手として有名でした。
 そんな織姫を目の敵にしている鼻毛の出た男(以下、鼻毛)がいました。
 鼻毛も元ヌケーターでしたが、
 一時期現役が織姫や彦星とカブる時期があったため、
 織姫に対して嫉妬を拗らせ、とても複雑な感情を抱いていました。
 鼻毛はある年の、7月1日の仏滅の日に現役復帰を公表しました。
 そして、その翌日の大安吉日に織姫は国民栄誉賞を受賞しました。