>>287 続き ※絵露有無:有

 彦星もまた織姫同様桑度を跳ぶことができ、脚力が強いため、
 鼻毛は股間を押さえてその場で真っ赤な顔で転げ回りました。
 その隙に織姫と彦星は警察を呼び、鼻毛は婦女暴行未遂罪で
 現行犯タイーホされました。
 彦星は織姫のボロボロになった着物を見て、
 『おお、かわいそうに。。怖かっただろう?織姫。
  僕がもっと早く到着できていたら』と織姫を抱きしめました。
 織姫は、
 『ううん!―彦星が助けてくれたから、自分は鼻毛さんの子供を
  妊娠せずに済んだ!助けてくれてありがとう、彦星。
  あなたの愛をとっても感じたよ、彦星』と泣き笑いをしました。
  彦星は織姫の『妊娠』というキーワードに反応し、
 『今日は排卵日なのかい?織姫』と聞くと、織姫は頷きました。
 彦星はためらいがちに織姫にこう言いました。
 『君が怖い経験をした直後にこんなことを言うのはいささか気が
  引けるけど、これから2人の子供を作らないかい?』
  すると、織姫も恥ずかしそうに、しかし目を輝かせて
 『自分もちょうどそう思っていたの。
  大好きな彦星との間に子供がいたらなぁって』と言いました。
 2人はその夜、お互いが求め合うままに激しく愛し合いました。
 そして、それから約一ヵ月後、織姫は激しい吐き気に見舞われて
 妊娠を自覚しました。
 念のために産婦人科に行った織姫は妊娠2ヶ月目と
 診断され、医者に胎児の心音も聞かせてもらいました。
 織姫は父親である天の神様に上目遣いでこう言いました。
 『お父さま、お腹に赤ちゃんが出来ました。
  だから―その―言いたいことわかるでしょう?』
 すると、天の神様はまいったという表情で
 『彦星と同居したいんだね。子供には父親と母親の両方が必要だ。
  2人の同居を認めよう』と言いました。