>>697 続き ※絵露有無:無

 『僕のワイフとベイビーの命を守ってくれて、ありがとう』と
 お礼を言いました。そして、ひじきは黄熊に
 『どうして、ワイフのボディガード役を買って出てくれたんだい?』と
 尋ねました。すると、黄熊は
 『いつかひじきさんと穂プレガちゃんに恩返しがしたいと
  思っていたんだ。2人は、僕がウサギの巣穴にはまってしまった所を
  助けてくれた。そして、穂プレガちゃんはいつもいつも
  ハチミツ大好きな僕のためにハチミツを恵んでくれた。
  その他にも色々と世話を焼いてくれた。
  なのに、僕は穂プレガちゃんに何にもしてあげられていなかった。
  だからせめて、僕はヌトーカーから穂プレガちゃんを守ることで
  穂プレガちゃんの役に立ちたいと思ったんだ!』と言いました。
 穂プレガは、そんな黄熊の言葉に涙ぐみ、思わず黄熊をハグしました。
 長いハグの中で、黄熊は穂プレガの様子がおかしいことに
 気付きました。ハグを終えると、穂プレガはうずくまり出しました。
 『どうしたんだい?穂プレガちゃん!』
 黄熊が穂プレガの身体を支えようとすると、穂プレガは
 『お腹が―痛い。。―もう―生まれる―みたい』と言って、
 お腹に両手を当てて苦しみ出しました。
 『大変だ!病院へ戻ろう』とひじきが言うと、穂プレガは
 『病院じゃなく、森の中で赤ちゃんを生みたい』と言いました。
  自然を愛する穂プレガらしい言葉でした。
 穂プレガは『わがまま言ってごめんなさい』とも言いました。
 ひじきや黄熊は病院に電話して、非番の産婦人科医や助産婦を
 特別手配してもらいました。

 約2時間後、一行は森に着きました。穂プレガは
 『この草むらの中で赤ちゃんを生みたい』と言いました。
 背の低い草しか生えていない所を選び、動物達は協力し合い、
 穂プレガの出産のために敷物を敷きました。