医者や助産師は、穂プレガの胎児の状態を
医療機器を使って調べました。医者らは
『現在、陣痛は3分間隔です。1分間隔になったら、
分娩を開始しましょう』と言いました。
そして、約5時間が経過し、ようやく1分間隔になりました。
『さぁ、分娩を開始します。パンツを脱いでください、
ミセス肘軟出須!』と医者は穂プレガに言いました。
穂プレガは自分が森で出産したいと言ったにもかかわらず、
動物たちの目の前でパンツを脱ぐのは恥ずかしくなりました。
しかし、パンツを脱がないわけにはいかないので、
穂プレガは仕方なくパンツを脱ぎました。
動物達は皆祈るような目で、穂プレガの股間に注目しています。
『陣痛が来ましたよっ!はいっ!いきんで!!』
医者が大声で指示をすると、穂プレガは
『うぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん!うぅぅぅぅぅぅぅぅぅん!!』と
力いっぱいいきみました。しかし、まだ股間から赤ちゃんの頭は
見えてきません。穂プレガは『まだですか?』と苦しそうに聞くと、
『人間のお産はそんなに楽ではないことが多いものです。
さぁ、根気強く何回でもいきみましょう!!』と励ましました。
穂プレガはまた、『うぅぅぅぅぅぅぅぅん!!うぅぅぅぅぅん!!』と
いきみましたが、依然として股間から赤ちゃんの頭は見えてきません。
夫・ひじきが穂プレガの手を握る手にも自然と力が入ります。
穂プレガもひじきの手を思わず強く握り返しました。
その力があまりに強かったため、ひじきは『いててて』と言いました。
どんな時でも気遣いを忘れない穂プレガは、そんなひじきを見て
『ひじ、ごめんなさい。。痛かったでしょう?』と言いました。
ひじきは、穂プレガに
『僕のことは気にしなくていいんだ―今は元気な赤ちゃんを
生むことだけに集中して!』と言いました。