樋口有介(その3)
>>1乙!だが、文庫派の俺にはとりあえず今は語ることがない。。 自分のお気に入りの作家の中ではまだ作品が出る方なのでうれしい。
去年、大分よんで、得た結論
樋口有介=あだち充
以上 部屋干しの洗濯物、乾かそうと思って
いまドライかけた >>4
両者とも群馬出身か…
当方群馬県民ですが、「風少女」読んだときは頭ん中にぶわーっと
群馬の情景が広がったもんです
あるんですよ、砂かぶった景気の悪い桑畑がずらりと そろそろ、捨て猫とたき川の2作目を文庫化してくれんかのう この人の作品は文庫化される時にかなり手が入るから手が入る前の単行本が好きで
買うと偶に俺の想い出返せって思う事もあるw >>18
わかる。「夏の口紅」は原本の方が絶対良かった。 東京創元社「片思いレシピ」…小学生が主人公
中央公論新社「その他という人」(仮題)…警察小説
樋口有介はいつから今のように現在形のみを終止形とする文体になったのだろうか。
「彼女はたぶん魔法を使う」や「誰も私を愛さない」あたりは普通に過去形を終止形とする文体だった。
2001年刊行の「魔女」では、完璧に今と同じ現在形の終止形になっている。
樋口が今のこの文体にこだわる姿勢は理解できるし、それは決して否定するものではないが、
「船宿たき川捕物暦」シリーズなどを読むと、ここで過去形を使えばもっと読者の想像力の幅が
拡がっていくのにと思う箇所が随所にある。
ミステリー界では抜きん出て文章のうまい作者だけに、樋口のこだわりが何か偏狭に感じられて
それが残念でならない。 >>28
たとえば任意のページを開いてみる。
「ぼくと、ぼくらの夏」文春文庫版90ページ14行目。センテンスの終わりだけを掲げる。
「口を利いてくれなかった」「疾走していった」「近づけなかった」「開けようとはしなかった」
「ぼんやりと眺めていた」「いいじゃないか」3パラグラフでようやく現在形による終止形がひとつ表れる。
これに対して「船宿たき川捕物暦―初めての梅」筑摩書房版65ページ14行目では、
「表暖簾を割っていく」「下駄を鳴らしてくる」「大商人もいる」「呼ばれているのか」
「足を向ける」「通用口にもなっている」「薪を割っている」誰が信じるか」
この3パラグラフだけではない。驚くべきことにページ数にして305ページ、400字詰め原稿用紙にして
400枚を超えるこの作品中に過去形を用いた終止形は一つもない。これはもちろんこの作品だけではなく、
船宿たき川シリーズ第1巻も同様であり、ここ10年に書かれた樋口有介のすべての作品で、過去形の終
止形はおそらく片手に収まるだろう。
なぜ樋口がこうした文体にこだわるかはわからない。たぶんそれが作者の居心地のいい文体なの
だろうと思うし、そうすることにマスコミ的な言い方をすれば、「こだわり」やら「美学」やらを見出しているの
かもしれない。
それも悪くはない。それがいいとするファンもいるだろう。
ただ、偏狭「」と感ずるファンもいることを樋口には知っておいてもらいたい。 >>29
文体に関する感想は置いておくとして、丁寧な解説に感謝します。 昨夜は時間がなくて説明ができなかったので補足する。
「彼女はたぶん魔法を使う」創元推理文庫版16ページ。柚木が島村香絵と出合う場面である。
俺の顔をうかがいながら会釈を送ってきた。
モデルぐらいには、じゅうぶん使えそうな女だった。
微笑みを浮かべて、女が言った。
とりあえず俺は同意した。
石神井公園の駅を南口に出た。
飾りけのない平凡なマンションだった。
島村香絵の部屋はその五階にあった。
ここで樋口は、二葉亭四迷が提唱し鴎外、漱石によって完成された近代日本文学(小説)の伝統的な地の文の終止形を採用している。
この終止形の最大の欠陥は、井上ひさしも指摘していたが、文の末尾がすべて「た」の文字になってしまうことである。
これに対しておそらく今の樋口なら次のように書くはずだ。
俺の顔をうかがいながら会釈を送ってくる。
モデルぐらいには、じゅうぶん使えそうな女だ。(である)
微笑みを浮かべて、女が言う。
とりあえず俺は同意する。
石神井公園の駅を南口に出る。
飾りけのない平凡なマンションだ。(である)
島村香絵の部屋はその五階にあ..る。
つづき
たしかにこれによって文の末尾が『た』で終わることは避けることができている。ただし、文字では変化が生まれたが、
音はすべて「U」で収まるので、声に出して読んでみるとさほどの変化は感じられない。
いずれにしても、今の文壇で樋口のように現在形のみで地の文を書く作家はいない。それを試みる作家もすごいが、
それを許す担当もなかなかのつわものであるということはできる。彼らは二葉亭四迷、鴎外、漱石に挑戦しようとで
もしているのかもしれない。むろんこれは揶揄しているのではない。ただ危惧はしている。樋口が生み出す優れて
抒情的なせっかくの小説世界がそのために狭くなってしまわなければいいが、という危惧である。 俺の顔をうかがいながら会釈を送ってきた。
モデルぐらいには、じゅうぶん使えそうな女だ。(である)
微笑みを浮かべて、女が言った。
とりあえず俺は同意する。
石神井公園の駅を南口に出た。
飾りけのない平凡なマンションだ。(である)
島村香絵の部屋はその五階にあった。
みたいに混合したらだめなんだろうか?
あと、「五階にあった」は過去形とは違うのでは?
今は無いわけではないでしょ
て、作者に言わなきゃ意味ないこと言ってるな俺
すまん>>27
堕落することと人生を諦めることの違い
ttp://www.bunshun.co.jp/jicho/higuchi/higuchi01.htm
結局、
堕落すること
人生を諦めること
どっちならいいって言ってるの? しかし創元の文庫ぱたっと出なくなってだいぶ経つなあ。
弾が切れたのもあるだろうけど、それほど売れなかったのかな。。 SONYのreader用ebookストアに結構たくさん作品が出ててうれしい。
ボク夏も早く出してください、よろしく! 「枯葉」再読。
せりふのワンパターンは相変わらずだが、(それがいいんだけど)
確かに傑作だと思う。ちゃんと推理小説をやってる。
沖縄から帰ってきた椎葉が読みたい。
「八月の舟」が一番好きだ。
次が「雨の匂い」、昔大好きだった「ぼくと、ぼくらの夏」は最近読むとそうでも
無くなってて自分でも意外だった。 夏の口紅のことも忘れないでやってくださいね…
あと11月そして12月 メルマガ(東京創元社[4月の近刊案内、魔夜峰央〈May探偵プリコロ〉連載第2回公開!)より
2.近刊案内(2011年4月以降の刊行予定分)
【単行本】
◇『片思いレシピ』 樋口有介著(四六判上製)
あの柚木草平のひとり娘・加奈子が事件捜査に大活躍。シリーズ番外編。 ベイドリームって文庫化されないのかな?
樋口作品で唯一読んでない作品で気になってるんだけど。
単行本ですら図書館に問い合わせても市内の図書館には蔵書が無いって言われた。
今更、古本で買うのも何だし著者にお金が入る形で読めると良いのだが・・・ 彼女はたぶん魔法を使う、たまたまこの本を読んで、柚木シリーズのファンに
なった。魅力的な女が出てきて、それに振り回される主人公。洗濯が趣味の
日常や、娘や女房とのやりとりが面白い。男と女についての皮肉な比喩なんかは
ほんと上手いと思う。
ぼくと、ぼくらの夏。主人公が高校生だから物足りなく感じたのか、
面白いとは思えなかった。ただ、登場人物たちの透明感は印象に残った。 刑事さん、さようなら
樋口有介 著
http://www.chuko.co.jp/tanko/2011/02/004197.html
初版発行日2011/2/25
判型四六判
ページ数288ページ
定価1785円(本体1700円)
ISBNコードISBN978-4-12-004197 この人って意外とコンスタントに作品出すけど
新刊出てもまったく感想が上がらない寂れっぷりにフイタw
かく言う自分も購入した後、積読状態なんだけど。
『刑事さん、さようなら』の書評というか紹介が週刊文春に載ってたよ。 >>55
それと一緒に書評で取り上げられていた作品、なんでしたっけ?
タイトル忘れちゃった。 新刊のタイミングで捨て猫の文庫化を期待してたがだめだったか >>60
個人的には結構面白かった。
月への梯子の主人公と雨の匂いの主人公を足して2で割ったようなキャラが出てた。
ある意味、樋口有介の集大成的な感じもした反面独特のセリフのカッコ良さが殆どなくてやや拍子抜け。
オチも中途半端だったかな。
その分不気味さみたなのが残って、それはそれで良いかって思った。
ファンだからかなり甘目の評価だと思う。 樋口作品、ほぼ初めてで、「刑事さん」読みました。
面白かったです。
読むすすめるにつれて読者に明かされる情報については、
「え、そんなことあったの?」って寝耳に水!って感じてしまいましたが、
全体としてはムダに長びかせず、印象的なキャラクターも何人かちゃんといたので、
読んでいて面白かった。
ところで私は焼肉を食べに行ったことがないんですが、
韓国焼肉のお店では、カボチャの種をおつまみで出すんですか? >>64
樋口作品を気に行ったらのなら、『ぼくと、ぼくらの夏』『八月の舟』『夏の口紅』辺りから1冊くらい
読んでみるといいよ。
態々買わなくても、このあたりならどれか1冊くらいは図書館に置いてあると思う。
個人的には更に『雨の匂い』あたりもおすすめ。 >>65
>>64です、オススメありがとう。
3作とも地元図書館に蔵書されていたので、余裕があるとき読んでみます。
じつは「ほぼ」と書いたのは、昨年の『窓の外は向日葵の畑』は挫折してしまったので。
でも「刑事さん、〜」を読んで、読了できる作品があることも分かった。 焼き殺されて当然のおっさんだったな。
婦警と一緒だったらもっとよかった。 最後に火達磨にする前に、奥さんにして、監察にチク
らせれば婦警は刑事課に配属されないし、奥さんが婦警ぶっ殺す
ように仕向けられたし、甘いね、この低脳作家。
>>69
1行目の「奥さんにして」は「奥さんに話して」?
あとヨシオは婦警が刑事課に配属される可能性がある事なんて知らないだろ?
ヨシオの当面の目的はデリヘル女の静養を妨げる邪魔者の排除だから、あの刑事さえ殺せば問題ない。
あとヨシオは知能犯じゃ無いから、風俗ライターが残した小説を元に犯行を行っているから
(手に入れられないモノを他のモノで代用したりはしてるが)刑事の嫁にチクって殺害させるとか、自分で考え付かない。
ある意味、ヨシオは鉄人28号と一緒。
リモコンを使う人間によって善にも悪にもある。(親方は善で、デリヘル女は悪)
デリヘル女が姿を消さずにヨシオの元にいるのは、ヨシオの監視と数年後に行う検察官と裁判官殺害を
見守る為だと俺は推察してる。 ここはネタバレオッケーなんですかね。
ビックリした。 柚木シリーズ抜かすと夏の口紅、苦い雨、海泡が好きだな
特に苦い雨のラストシーンがとても好き 中央公論新社 6/23 中公文庫 苦い雨 樋口有介 720円 樋口さんの作品の中では「ピース」が面白かったです
なんでピースなのかというところまでは
推理できなかったので。
あと文体が乾いていて読みやすいですね。
図書館でまとめて借りている人もいて納得しました このおっさんは、不倫願望の妄想モテない中年と
低脳のファザコン女向けにだけ小説書いてたほうが
いいと思う。
下手に警察小説なんか書くとボロがでるから。 月への梯子、好きだったな
アルジャーノンだろって言う人もいるかもしれないけれど
この甘さが欲しい時もあるんだよね ポニーテールとショートカットに眼鏡が好きだよね、この作家さん
あとシャツの襟や脇からのぞく乳首と汗の匂い 東野圭吾のかぶりを振った好きよりはいいと思うwww 時代ものは向いていないように思うんだけれど、
シリーズで書いているということは
評判いいのかな? この人の小説は単なる不倫小説だし、ミス板にスレがあつ必要あるのか? 確かに登場人物が不倫する話も多々あるけど、それだけじゃないだろ ちょっとオッサン入ってる若者たちの恋愛ネタもいけるんだよ >>90
全体的には悪く無かったが、セリフが21世紀の小学生のセリフじゃなかったなwww 70年代の青春ものだけ書いてりゃいいんだよ。・・・いや、書いてください >>94
確かに。近くの紀伊國屋でも新刊の置かれる大きな平台にずっとある。 それはめでたい
が、他の著作で一番売れたのって何だろう 知り合いが「ピース」で初めて樋口を読んで「微妙」と言ってた 今まではめちゃくちゃ売れてるって感じはしなかったから、作者の懐が多少潤うといいな