1957〜1987年あたりの本格ミステリ作家達 4
落ちてたようなので、初代スレ3氏他多くの方々の帰還を願いつつ立て直してみますた
過去スレの>>1さんの主旨です
>清張以降綾辻以前の本格ミステリは、泡坂・島田・笠井・連城・東野・岡嶋などといった一部を除いて絶版が多い。
>また、名前は知られていても本格ミステリ作家としての認知度が低い作家も多い(笹沢・西村・森村等)。
>
>この時期に活躍した本格ミステリ作家達のうち専用スレがない作家達の傑作・駄作を紹介して下さい。
>(要するに「ミステリーズ」でやってた「本格ミステリフラッシュバック」のようなものです)
過去スレ
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1143140545/
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1195364956/
前スレ
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1237095365/
>>3氏じゃないけど保守を兼ねてレビュー。
結城昌治『温情判事』
角川文庫の結城昌治初期短編傑作集シリーズの一冊で、本当に最初期の結城短篇が収録されている。
このスレの対象になりそうな本格ミステリは
「寒中水泳」「長すぎたお預け」「幽霊はまだ眠れない」の三編でどれも高品質。
まず「寒中水泳」がデビュー作とは思えないほど文章も伏線も推理もこなれている佳作。
若干、真相に専門知識ネタが混じっているのが玉に瑕だけど、よくまとまっている。
次に「長すぎたお預け」、これが傑作。
銀行強盗に成功した悪党グループの中で、分け前を争って殺人が起こる話で、
視点人物を一章ごと変える構成は『そし誰』っぽい(それがミスリードに繋がっているあたり含めて)
ラストに明かされる真犯人はかなり意外で説得力がある。
次の「幽霊はまだ眠れない」も傑作かな。
有栖の『幽霊刑事』みたいな感じで幽霊になった主人公が自分を殺した犯人を捜す話で、伏線も真犯人の意外性もかっちり決まってる。
その他の三編は本格度は低いけれど、ツイストはちゃんとあるし、かなりレベルの高い一冊だった。オススメ エラリー・クイーン「いいのあったら送れ」
生島治郎つ『寒中水泳』
エラリー・クイーン「イマイチ」 >>399
その後、日本傑作推理12選に結城の「凍った時間」採用しているし、ま、多少はね? 南原幹雄「謎の団十郎」(講談社文庫)★★★☆
この作者の作品は、以前に紹介した、新撰組の沖田総司・島田魁コンビを探偵役とする「新撰組探偵方」しか
読んでいませんが、本作は1980〜1984年に発表された作品を収めた時代物の短編集。
「初代団十郎暗殺事件」は、歌舞伎役者の初代団十郎が舞台上で衆人環視の中、刺殺された事件を、150年後に
八代目団十郎が追及し、これまでの通説を引っくり返す話。江戸歌舞伎と上方歌舞伎の確執に注目し、或る
人物と意外な動機を持ち出す趣向や、歴史上、犯人とされている人物に代わる真犯人と、或るトリックを使っ
た真相を提示するなど、なかなかに「本格」味が横溢した良作。
「死絵七枚揃」は、その八代目団十郎に死相を読み取った死絵専門の絵師の話。ホラー風の作品で謎解き物で
はない。
「油地獄団十郎殺し」も、その八代目団十郎が大坂で自殺した史実の真相に絡んだ話。江戸経済の裏面に絡んだ
趣向は面白いが、謎解きミステリとしては今ひとつ。
「長州を破った男」は、長州藩の御用商人・鴻池一族と毛利家の暗闘を描いた力作。鴻池の先祖は戦国武将・
山中鹿之助で、先祖の恨みを晴らすべく、主人公の採った奇策とは・・・。
これは面白かった。大名の毛利家と豪商・鴻池家の虚々実々の経済戦争が大変興味深いところだが、惜しむらく
はミステリとしての謎解き趣向が弱い。
その他の2編は、喜多川歌麿にまつわる話だが、ミステリ味は薄いので略。
・・・全体に、巻頭の「初代団十郎暗殺事件」を除いては本格ミステリとは言いがたいですが、良作でしょう。 井口民樹「大山・宍道湖殺人ライン」(青樹社ビッグブックス)★★
1988年の長編。以前紹介した「さいはて特急おおぞら殺人事件」と同じく、ルポライター友部が主役の
シリーズ第?作。
ルポライターの友部は、ひょんなことから画廊の従業員と関わりを持ち、彼が関係する若手女流画家の
個展が開かれる山陰・松江に向かう。だが米子駅で友部に見られたのを最後に、女流画家は失踪、画廊
の男は大山山麓で他殺体となって発見される。友部と学生時代の友人である地元紙の女性新聞記者ととも
に事件を追ううち、画家の師匠やその愛人、画廊の社長親子など不審人物が浮かび上がってくる。やがて
第二、第三の事件が起こるのだが・・・。
うーん、鉄道を使ったアリバイ工作なり、「×人×役トリック」なり、謎の構成には工夫が見られるの
ですが、ストーリー展開が謎解きを前面に出す感じではなく、伏線の張り方も上手くないので、ラストの
真相解明がグダグダになってしまっており、残念な出来栄え。前作の「さいはて特急おおぞら殺人事件」
の法が遥かにマシ。題名も、深谷忠記の壮・美緒シリーズの真似だし・・・。 石川喬司「競馬聖書」(徳間文庫)★★
新聞記者にして競馬マニア、SF作家・評論家でもある作者の、1975年の競馬ミステリ長編。
競馬狂の雑誌編集者・北野大助が出会った謎のフランス人美女。フランスで起きた誘拐事件の被害者
に瓜二つだったが、美女は競馬場で不可解な失踪を遂げる。以来、大助は不審な事件に巻き込まれて
ゆくのだが・・・。
競馬に麻雀、パチンコが「男の娯楽の王道」だと思われていた昭和のお話。大助の友人には、作家の
海野徹(海渡英祐と佐野洋と三好徹の合成w)やら山川浩司(山野浩一と石川喬司の合成)などなど、
競馬好きで知られた作家たちのパロディめいた人物が登場します。
解説には、「密室などのトリックやら犯人当ての趣向など、本格ミステリの趣向も盛りだくさん」と
あったので期待したのですが・・・。うーん、謎解きどころか、ストーリーもあってないようなもので、
これは嵯峨島昭「グルメ刑事」に近いテイスト、ひたすら競馬に関する薀蓄やらゴシップを垂れ流す
だけのもの。密室からの消失とか、意外な黒幕とかの謎解き場面があったような気もするけど・・・、
殆ど意味なし。駄作ですね。 (オマケ・番外編)
寺山修司「花嫁化鳥」(角川文庫)★★★☆
あらすじで、「金田一耕助とともに旅をして、彼の視点で謎を解く・・・云々」とあったので、どんなもの
かと購入。1973年に旅行雑誌に連載された、独特の感性による日本各地を訪ね歩いた紀行文集。
八重山諸島、鳥葬の習慣が残る因習に縛られた孤島・大神島に始まり、ヒバゴン騒動の比婆山、土佐犬を
巡る旅、浅草の見世物小屋、青森県、キリストの墓がある戸来村などなど・・・。
「金田一耕助ふうの謎解きの旅」は最初の数編のみで、途中から主旨が消えてしまったのが残念ですが、
巻頭の大神島が圧巻。本当にこんな島が1970年代になっても残っていたのかと驚嘆した。本土はもとよ
り、沖縄の他の島の人間をも排斥しようとする島の秘密とは・・・。作者も、金田一耕助シリーズのみな
らず、「パノラマ島奇談」まで持ち出して島の風習の謎解きに挑んでおり、これはミステリそのもの。
あと、戸来村、例のキリストの墓のお話も、大真面目なのか、からかっているのか良く分からない作者の
視点が面白い。
ともかくも、1973年、未だ横溝ブームが来る前に、この作者が金田一耕助に着目していた点は評価したい
です。 浅黄斑の「夫婦岩殺人水脈」(光文社文庫) を読んだ。
1995年に文庫書下ろしとして発表された作品。
フリーライターの女の子が取材先の城ケ島で段ボール詰めの死体を見つけるところから話が始まる。
一番怪しい人物は死亡推定時刻に商用でカナダにいたというアリバイがある・・・
というストーリーから、単なるアリバイ崩しの作品かと思ったら、
この最初の殺人事件についてはあっさり解決し、ストーリーが二転三転していく。
探偵役のフリーライターの女の子の書き方や、
警察の情報を都合よく入手する点については疑問がないわけではないけど、結構面白かった。
100点満点で75点というところかな。(ちょっと高すぎるか?) 梶山季之の「傷だらけの競走車(ラリー・カー)」は面白かった。
1967年に発表された作品のようだ。(私が読んだのは角川の文庫本。)
小説としては企業小説というジャンルになるのかもしれないけど、
モンテカルロラリーの最中に、主人公の所属する自動車メーカーのラリーカーが行方不明になり、
数日後、トライバーとコドラの凍死体が最後に目撃されたところから数百キロ離れたところで発見され、
しかも乗っていたはずのラリーカーが見当たらない・・・等、社会派ミステリーの要素が強い。
日産あたりに取材しているようで、モンテカルロラリーやサファリラリーのこともよくかけてるし、
車好きの人は読んでほしい。
タイガー自動車は日産がモデルだな。新日本自動車はトヨタか? オウム真理教に殺害された坂本堤弁護士(深夜自宅に押し込まれ一家皆殺し)が住んでいた団地の他の住人(7世帯)は、
全員事件の起こる半年前より後に越して来た人達だった。
そのうち五世帯が創価の会員世帯。
神奈川県警は初動捜査の段階で、この住人達全員に行動確認をかけていた。
その矢先に城内康光県警本部長の婦警へのセクハラ疑惑や
生活安全課の警視がノミ屋(もぐりの馬券売り場)を開帳していた疑惑が突然次々と出始めて、
行確をはずしたら、マスコミからの疑惑追及は止まった。
それで勢いの付いたオウムは脱会信者の家族らを次々とVXガス(今度の金正男殺害で使われたのと同じもの)で襲撃。
当時の官房長官だった野中広務は
北朝鮮詣でから帰ると出所不明の大量の金を政界にばらまき始め、自民党の実質的な党首におさまり
公明党を政権に引き入れた。
ネトウヨもいないし、韓流ブームもまだ無い頃だったけど、あの頃から俺達の国はもうおかしかった。 井上ひさし「月なきみそらの天坊一座」(新潮文庫)★★★☆
終戦直後の東北地方、山形県を中心に興行を続ける三流の奇術師夫婦に弟子入りした天才少年。巡業地で
彼らが出会う事件を描いた、1977〜81年に発表された連作集。
手品のタネの数々がなかなかトリッキーで、本格ミステリ風味もあって楽しめました。直接、論理的な事件解決に
至る話は少ないものの、盗難の冤罪に悩む母子のために、主人公たちが事件の真相を追及する話もあって、
これは本格ミステリそのもの。但し、シャーロック・ホームズの有名作の二番煎じですがw
各エピソードの全てが、ミステリ的な構成になっている訳ではありませんが、これは大変面白かった。お勧めで
しょう。 中町信「悪魔のような女」(ケイブンシャ文庫)★★☆
1988年の「殺人病棟の女」改題版の長編。
埼玉の病院で、医師の3兄弟を巡る連続殺人事件。疎遠だった伯父が遺した遺言書を巡る遺産相続争いか。だが、
相続権を持つ3兄弟が全て殺されてしまう。一体真犯人は、そしてその動機とは・・・。
うーん、二転三転して、真相が予測もつかない構成や、読みやすさ、そして下品な話題が少なかった点は評価でき
ますが、二転三転して謎が謎を呼んだのは、後出しで都合よく目撃者や証拠を登場させていただけ、のような気が
します。真相は、まあ、こんなものかな、といったところ、「単身赴任」の件もほぼ丸わかりでしたしね・・・。
凡作でしょう。 sage忘れた、スミマセン・・・。
高木彬光「人斬り魔剣」(春陽文庫)★★
春陽文庫なので、発表時期不明でしたが、調べてみると1958年の「青貝進之丞人斬り控」が元題のようです。備前・
池田藩出身の浪人・青貝進之丞を主人公にした連作集。青貝は、「自分の命売ります」で江戸中の評判になり、彼の
腕前を買う人々に絡んでくる事件を解決、或いは自分の腕を買った本当の理由を暴く、というパターン。
第一話「女自雷也」がベスト。青貝を千両で買った女。さる旗本屋敷に幽閉されている娘の救出を青貝に依頼するの
だが・・・。アリバイ工作の一種ですね。ミエミエだけど楽しめた。
続く「女敵討ち」は、或る道場主を仇と狙う男に買われた青貝。道場破りに出向くのだが・・・。これは真相の意外性に
ヒネりが見られるが、ミステリとしては弱い。
続く以降のエピソードでは、ミステリ的な構成が全く薄れてしまっており、ただのチャンバラ小説になってしまったのが
残念でした。 谷口敦子「かぐや姫連続殺人事件」(講談社ノベルス)★★☆
矢口敦子の改名前のデビュー作(裏表紙の写真を見て、今邑彩かと思った・・・)。1991年発表の長編。
現代のかぐや姫とも称される絶世の美女・鈴子。資産家の令嬢である彼女には一条薫という、同性の恋人がおり、意に
沿わぬ結婚を強いられることになり、「竹取物語」さながらに、宝探しの勝利者と結婚するという条件を出すことに・・・。
富士山ろくの別荘に5人の求婚者を招待し、宝探しのヒントとして出されたのは、「竹取物語」に出てくる和歌2首。その
暗号を解くことになるのだが、求婚者の一人が古井戸に転落して怪我をしたり、もう一人は鈴子に襲い掛かって追放さ
れるなど不穏な雰囲気に。そして遂に殺人事件が勃発。薫が、足跡一つない雪の降り積もった庭で刺殺されているの
が発見される・・・。
暗号解読なり、密室殺人なり工夫を凝らしているのは分かりますが、何かドタバタした印象。そもそも、結婚逃れのため
の宝探しの意図が浅はかすぎる。足跡の無い殺人の謎については、大胆な伏線が張られているのは良いのですが、
そのトリックが余りにバカバカしすぎて・・・。何だろう?劣化版の「斜め屋敷の犯罪」に近いテイストと言ったら良いのか、
違うかな?
最後の最後に待ち構えていたラストシーンは、先ず先ずでしょうかね。わざわざ探して読むほどではないけど、ちょっと
風変わりで面白いかも・・・。 長部日出雄「津軽世去れ節」(文春文庫)★★★
1972年に津軽の地方出版社で出た作品集で、直木賞受賞作。
「死者からのクイズ」はミステリ作品。津軽地方に住む老人が作った日本庭園。園芸専攻の大学生が、その庭に隠された
秘密を探るのだが真相は・・・。まあ本格ミステリの謎解きとしては初歩のレベルですが、なかなかに味わいのあるお話。
「津軽じょんから節」は、伝説の津軽三味線の奏者のお話。表題作もまた、戦前に夭折した幻の津軽三味線奏者を描い
た話。
「津軽十三蜆唄」は、最果ての地・津軽半島西岸を舞台にした作品で先ず先ずの出来。
「猫と泥鰌」は現代の津軽地方が舞台。農地の池でドジョウの養殖を副業にしているサラリーマンの若者のお話。地方色
の描き方が上手い。
「雪の中の声」は、息子がキツネ憑きになったと思い込んで殺人を犯してしまった母親の事件を追う地元新聞社の記者の
話。これもまたミステリ風味が効いています。
全作品とも津軽地方を舞台にしていて、楽しく読むことが出来ました。ミステリ作品があったのが意外でしたが、この作者っ
て、ミステリ作品の解説をしていたこともあったような・・・。 井上ひさし「犯罪調書」(集英社文庫)★★★
十九世紀から戦後まもなくの時代に発生した古今の犯罪実話を紹介する、エッセイとも脚色した小説ともつかぬ作品集。
ドンデン返しのある話もありますが、ミステリのそれとは一寸違う意外性ですかね。事件の異常性や時代背景などを楽しむ
べきもの。
ミステリの趣向からいうと、ベストは「熊毛ギロチン事件」。密室状態の田舎家で首を切り落とされた死体の謎。本当にこん
な犯罪があったとは驚き。本格ミステリそこのけの機械的トリックの連打に、頭がクラクラしました。あと、“フラッシュバック”
でも触れていたと思うけど、英国で起きた貴族の二重生活を扱った「ドルース=ポートランド株式会社事件」。ホームズ譚や
「ジギル博士とハイド氏」なども引き合いに出して、十九世紀末の英国において「一人二役」がもてはやされた時代状況の
分析が興味深いです。 >>416
続編の『魔剣青貝流』を読んでみました。
高木彬光の時代もの、少年ものは基本、裏のかき合い、騙し合いの応酬といった感じ。
扮装やら成り済ましやら、嘘、はったりで欺くことに主眼が置かれているので、
トリック的な興味はないものの、どこまで見破れるかの直感試しとすれば、それなりに楽しめます。
『刺青』や『能面』、「妖婦」や『人形』を期待しては駄目ですが。 中津文彦「成吉思汗の鎧」(講談社)★★★
1987年の講談社書下ろし叢書に発表された長編。
東朝新聞の記者が新婚旅行先の三陸海岸で、OLの殺人事件に遭遇。更には八戸で学生が殺され、竜飛岬でもまた・・・。
被害者たちは義経北行伝説を研究するアマチュア団体のメンバーだった。事件に見え隠れする謎の外国人。東朝新聞は、
法眼や姿などの敏腕記者を総動員して、事件の謎を追及するのだが・・・。
乱歩賞デビュー作「黄金流砂」の法眼記者、「特ダネ記者殺人事件」他「三四郎」シリーズの姿記者など、過去の探偵役が
勢ぞろいで、記者の追及ぶりが活き活きと描かれており、作者がかなり力を入れて書いたことは分かるのですが、義経北
行伝説の「新説」もパッとしなければ、連続殺人の謎解きもダメ。そもそもフーダニットになっていないし、トリッキーな趣向も
無い。
しかし、成吉思汗だから蒙古、モンゴルだから・・・、と思わせての結末、真相に関する或る意外性だけは鮮やか。アレに誤
誘導させる、作者の筋の運び方のテクニックだけは見事でした。 白石一郎「足音が聞えてきた」(新潮文庫)★★★
1977年の時代小説短編集。
巻頭の表題作が、地味ながらも歴とした本格ミステリ。寺社奉行の夫を通り魔事件で喪った妻。部屋住みの義弟が
見事仇を討ち、その兄に代わって寺社奉行につき、更に兄嫁と再婚するのだが・・・。種明かしを手紙に頼っている
など安直な部分もありますが、序盤の些細な伏線とミスディレクションが見事に決まった佳作。ある人物の印象が、
たった一言でガラリと変わる瞬間が見事でした。
残りの作品はミステリではないですが、「筑前狂想曲」は、奇想天外な藩財政の立て直し策の顛末、経済時代小説と
も言えそうなユニークな内容で、主人公のクレイジーぶりもスゴく、一種のサイコホラー、これがベスト。
あと、「お駒の虹」のホロッとさせる、藤沢周平作品のような爽やかなラストも良かった。 (オマケ)
大井廣介「紙上殺人現場」(現代教養文庫)★★★★
以前に一部を斜め読みしただけでしたが、ようやく入手出来て通読。1960〜66年の国産ミステリを毎月、ミステリ・マガジン
誌上で、辛口で批評したもの。
これまで読んできた清張、笹沢左保、三好徹、結城昌治、佐野洋、陳舜臣、多岐川恭などなどの作品群の、発表当時の状
況や同時代の批判が大変面白く書かれている。でも、ちょっと今読むと、文章がヘンな感じもするし、ポイントがズレている
というか、どうでも良いことに拘っているとしか思えない部分もあるが、まあ、そこはそれ。
全体的に言って、日影と陳への批評が好意的ですね。次いで鮎川、清張か。笹沢左保は確かに、作品によって評価がピン
からキリまで。
ともかくも、陳舜臣や三好徹、西村京太郎などがデビューしたころの状況、空気が感じ取れたのが最大の収穫でしょうか。
たった7年余りだけど、最初の年度は、乱歩や大下宇陀児の作品を批評していたのに、最後の年度は、斎藤栄だもんなあ・・・。
世代が変わってゆく様が実感できました。
あと、決して高評価ではないのだが、藤本明男「白い対角線」、「暗い年輪」、森田雄三「あたしが殺したのです」、山田克郎
「海の異教徒」、竜茂記「謀略海峡」とか全く未知の作品も出てきた。読んでみたいなあ・・・。 >>406
1973年といえば角川には既に横溝文庫が10冊入っているわけで、先見の明があったとはとても言えたもんじゃないと思うが >>426
藤本、森田あたりは今も安価でよく見かけます
「あたしが…」のほうは昨年の三省堂書店8Fの古書市で、箱付き700円だったのでついに買ってしまった 過去スレまで全てチェックしました。
気になった本をネット古書店で取り寄せて読んでるのだけど...紹介文上手ですよね。今のところ期待を上まわったモノは皆無で、埋もれた傑作など早々見つからなそう。
本編より予告編が面白い映画のようなスレですなココは。 >>406
正確には横溝正史リバイバルブームであって
それ以前から横溝正史は有名作家だったんだから
なんの不思議もないと思うけどね とは言っても、横溝は昭和40年代には推理小説は、49年の年末に1冊出した
だけだし、みんなほぼ忘れてただろうな。 >>432
でもたとえば、海外のミステリー作家で今はほとんど絶版になっている人でも
ミステリーファンにとっては有名な人もいるわけだし、
横溝正史がいくら世間から忘れられていても興味のある人にとっては
それなりに有名な存在だってだけの話でしょ。 >>406
>>427
寺山は昭和10年生まれ
早熟でならしたひとだし、先見の明も何も
金田一耕助の活躍はリアルタイムで知ってて当然 お前ら普段ろくにレビューも書かないくせに他人の揚げ足取るときだけはワラワラと湧いて出るんだな >>435
知ってるかどうかじゃなくてブームが来る前に着目していたことを評価してるんでしょ
せめて揚げ足は正しく取ろうな 角川春樹が横溝正史に興味を持ったのは、多分、少年マガジンに連載された影丸譲也の八つ墓村。
連載時期があしたのジョーとかぶってる。(角川春樹は学生時代ボクシング部。)
寺山修司は力石の葬式の葬儀委員長をやってるし、主題歌も書いてる。
横溝正史に興味を持ったのは、やっぱりマガジンあたりからじゃないかな。 >>437
>知ってるかどうかじゃなくてブームが来る前に着目していたことを評価してるんでしょ
>せめて揚げ足は正しく取ろうな
だから有名な作家なんだから着目してなんの不思議があるのって話だよ
別に横溝正史ブームを予言したというわけではなく、単に金田一耕助を
使ったっていうだけの話なんだから 寺山が金田一を自作に起用した事が不思議だなんて、そもそも元スレ3氏は書いてないでしょ。
角川の大ブームが来る前に、世間一般から忘れられた名探偵を自作に登場させた事を「ミステリファンとして評価する」という感想が文意かと。
個人に感想にあれこれ言っても意味は無い。 >>440
すでに角川に代表作が10点近く収録されてた年だから
単に最近流行ってきたみたいだからと便乗しただけなんじゃ 初代スレの3氏は、八つ墓村や犬神家の一族の映画化によって横溝正史ブームが来たと思ってるようだけど、
実際には1970年に講談社から全集が出てるし、1971年に角川文庫から八つ墓村が出てる。
八つ墓村が売れたから角川はその後も復刻し続けたわけで、1973年には横溝正史ブームは始まりつつあった。
(東宝にしろ松竹にしろ、アタリそうもなければ映画化するわけはないし。) 初代スレ3氏がいう「ブーム」って、犬神家映画化以降の大ブームを指してるんじゃないの?
映画の前年が角川の横溝フェアだから、>>442氏>>443氏の見解は正しいと思うけど、だからといって>>406がおかしなことを書いてるとは到底思えない。 >>444
> ともかくも、1973年、未だ横溝ブームが来る前に、この作者が金田一耕助に着目していた点は評価したい
この文からよくそんなに都合のいい解釈できるな >>445
角川映画「犬神家の一族」が公開されたのは1976年。ミステリーの年表なるものがあれば、横溝ブームはその年をしめすというのが私の見解(おそらく3氏も)。 趣旨はブームの時期云々じゃなくて寺山修司に先見の明があったかどうかってことでしょ
で、散々「なかった」と突っ込まれてるわけ
すり替えるなよ 「横溝正史ブームはいつからいつまで?」でググろう
寺山修司が一般人レベル以下の流行に疎くて書店にあまり足を運ばないような人だったなら「そういうレベルの人の中では」先見の明があったと言えるだろうね >>447
寺山は横溝ブームが来る前からそれに着目していた。3氏はそれを評価したいと書いてるだけ。
先見の明云々なんて書いてないでしょ。
すり替えてるのはどっちだ。
相手の言うことを理解できないのは知性の問題。理解する気がないのは理性の問題。 >>448
それはブームの定義の問題(自分の考え方は>>444>>446)。
映画公開時点で相当部数が売れていたのだから、公開後からブームが始まったという考えは間違いと言われたら「あっそ」と言うだけ。 横溝の本が売れるようになったのは映画がきっかけというのは間違い。大ブームは映画がきっかけということね。 >>449
ブームの定義は関係なく寺山修司が何の情報もなく独自に横溝に着目したわけじゃないと何度も言われてるのが分からんのか >>452
寺山が何の情報もなく独自に横溝に着目したなんて誰が言ったって?
あなたに足りないのは理性では無く知性だな。 ついにバカアホレベルの煽りを始めたか
> 寺山は横溝ブームが来る前からそれに着目していた。3氏はそれを評価したいと書いてるだけ。
これが「先見性」を評価していないのだとしたら何を評価してるんだ?
お前は「ブーム」を「大ブーム」にすり替えているが「ブーム」の時点で着目したのなら別段評価に値しないだろ >>454
映画「犬神家の一族」公開以降の「大ブーム」後に寺山が自作に金田一を登場させたなら、それはただ流行に乗っただけ。でも、そうではない事を評価してるんじゃないかな。
それがどうしたといえば、それまでのことで、個人の考えにどうこう言っても仕方ないでしょ。 で、寺山が何の情報もなく独自に云々なんて誰が書いたって?
妄想と捏造も大概だぞ 寺山と同時期かそれ以前に、金田一パロディを書いた作家がいたら、それなりに先見の明はあると言ってもいいんじゃないかな? マガジンに八つ墓村連載した後だけど…
講談社から全集出た後だけど…
角川から代表作がどんどん文庫で出て300万部突破してたけど…
犬神家が映画化される前に横溝に着目してた寺山スゲー!
はぁ…そうですか 大ブームになりつつあったからこそ、昭和49年の終わりに実に10年ぶりの
新作を出せたんだろうね。 >>456
独自じゃないんなら寺山を評価するとこなんてどこにもないじゃん もうバカとかアホとかしか言えなくなるまで追い詰められたか >>461
それがどうしたといえばそれまでのことって書いたはずだが? >>462
追い詰められたって、誰が何に追い詰められたんだよ。追い詰められるのなら頼むから追い詰めておくれよ。 >>458
「それなりに先見の明」を何語で翻訳すれば「寺山スゲー!」になるんだろう? 初代スレの3氏はこの基地外に勝手に自説を代弁されちゃって大丈夫なん? >>466
この件ついて、3氏は何とも思ってないと思うよ。あえて言うなら「まだやってるよ...」程度では?
彼の読書量から判断して「横溝は犬神家の一族公開以前はほとんどの人から忘却の彼方であった」よって「何の情報もなく独自に着目した寺山はスゲー」なんて思うはずがないのでね。 角川文庫の横溝著作がどのような売り上げ推移を示したのか、細かいデータは持ち合わせていないが、映画公開後に跳ね上がった事は想像に難くない。
ブームとはそういうもの。普段ミステリを読まない人、そもそも読書をしない人までを巻き込むのがブームかと。
3氏が寺山の何を評価したのかは本人しかわからないけれど、単なる個人の感想にケチをつけても仕方ない。このスレで3氏が傑作・佳作と持ち上げた小説を他人が読んで、つまらかった・騙された・金返せ、と言ってもしょうがないのと同様。 いやほんと
他人の印象に茶々入れた時点で全うな議論になんてなり得ないのはわかりきってるのにここまで食い下がろうとする意味がわからない。 >>467
> 彼の読書量から判断して「横溝は犬神家の一族公開以前はほとんどの人から忘却の彼方であった」
これが間違ってると再三言われてるのにお前頭大丈夫か >>470
馬鹿確定。
よく読んでから書き込めよ。
「思うはずがないのでね」と書いてあるだろう?
議論したいなら相手の書き込みを理解した上でどうぞ。もっともあんたは議論の門前にすら立てていないのだが。 だいたい初代スレ3氏は「横溝ブームが映画によって引き起こされた」なんてどこにも書いてないのだが。そもそも議論の前提が間違っている(全く議論になっていないが...)。
横溝自身はブームについて随筆の中で、昭和50から51年にかけてと認識(さらに映画公開後、部数は跳ね上がるわけだが)。ならば昭和48年に発表された寺山の小説を読み、慧眼だと思っても何ら間違いはないと思うけどね。 久しぶりにスレが急激に伸びているなと思ったら、・・・嗚呼。
私の認識は、1974年の「仮面舞踏会」完成と角川文庫数百万部突破あたりから火がついて、1975年のATG「本陣」映画化
前後から世間一般にもブームが拡散、角川文庫も1000万部突破して、そして1976年の角川映画「犬神家」で頂点に達した、
というもの。
だからその前にミステリ界とは縁の薄そうな寺山が着目したのを、ミステリファンとして単純に評価したもの。
でも事実誤認ならば訂正します。過去スレでも、横溝ブームの時期については指摘を受けたのに、俺としたことが・・・。
しかし、寺山「花嫁化鳥」の感想が一つも無いのが悲しい(それほど入手困難でもないが、俺の紹介文が拙いからか)。
島田一男「紅の捜査線」(春陽文庫)★★☆
発表年不明、警視庁の星子警部をリーダーとする捜査一課メンバーの活躍する連作集。
「赤きVの悲劇」は、娼婦だけを狙い、死体にVの字のサインを残してゆく連続殺人。真犯人は果たして・・・。100ページ
近い力作ですが、ミッシングリンクものというか・・・。最後に鉄壁のアリバイが立ちはだかるのですが、まあ数々のアリバ
イ崩し物の作品でおなじみのアレです。
その他の作品も、法医学がらみのトリッキーな話も多いとは言え、題材が下品な方向にいっているし、トリックがワンパタ
ーンなので、どうも評価できないですね。 花木深「B29の行方」(文芸春秋社)★★★
1992年のサントリーミステリー大賞受賞作。
身代金目的の幼児誘拐事件。カネは奪われたが人質は無事帰ってきた。だが15年前に同じ手口の誘拐事件があり、今まさに
時効を迎えつつあった。刑事の宮脇と新聞記者の井上は、今回の事件の被害者の父親である成金実業家が、15年前の事件
にも絡んでいるのでは、と疑い、更に二つの誘拐事件に共通する関係者を追及するのだが、彼らを巡って殺人事件が勃発
する・・・。
ちょっと構成がゴチャゴチャしすぎ、真相の一部に辻褄合わせのようなところもあり、また偶然の一致めいたところもあり、高く
は評価できません。主人公の刑事の幼年時代の話、戦争中の疎開先で起きたB29の話も取って付けたようで、事件との関わ
りに必然性が乏しいし、或る事件の密室トリックも無くもながのもので、トリック自体も稚拙なもの。但し読みやすかったし、それ
なりに楽しむことはできました。 本岡類「一億二千万の闇」(講談社)★★☆
「桜島一○○○キロ殺人空路」、「白い手の錬金術」(過去スレ参照)などで活躍した高月警部補シリーズ、1990年の長編。
東京・練馬区で起きた連続幼児傷害事件。被害者はいずれも顔を刃物で切りつけられていた。高月警部補と島刑事のコンビ
が捜査するうちに、一連の事件には「鈴木」姓の人間が関係していることに気づく。ポピュラーな苗字の鈴木が関わっている
のは単なる偶然ではないのか。やがて3人の容疑者が浮かび上がるが、第4、第5の事件が起き、容疑者には全員、確固たる
アリバイが成立してしまう・・・。
思わせぶりなプロローグが、後半でちょっとした錯誤を生むけど、それ以上の効果は上がっていないし、容疑者全員のアリバ
イが成立した真相も、微妙な伏線もあって合格点ではあるけど、さほど驚くものではありません。レッドヘリングの設定も、どこ
かワザとらしい。
最終的な真犯人の意外性とその動機が、この時代らしいもので、この本の帯に「社会派」とあるのも理解できなくはないけど、
本格ミステリとしての解決時のカタルシスという点では一寸・・・。
残念ながら凡作でしょうね。 俺は本岡類が好きで、「一億二千万の闇」や「鎖された旅券」なんかは面白く読んだんだけど、評価が低いね。
読み直したいけど、なぜか本岡類は文庫化されないんだよなあ。単行本も今では入手しにくいし。
新潮社、角川書店、文藝春秋社等の大手の出版社から出てるのに。 >>474
ケチつけてきた奴らの誤読と曲解と無理解が原因のようだから、気にすることはないですよ。
過去のあなたの書き込みを読んで、何冊か購入してみましたが感想は>>430でした。だからと言って文句をつける気はさらさらないですし。
本文より紹介文の方が面白いなんて素敵じゃないか。 久しぶりにスレをチェックしてみたら…
>>477
本岡類、作家を辞めてしまって残念ですよね かつて乱歩賞最終候補になって、その後出版された作品を探しては購入してました。
受賞作品より面白かったのは
天藤真「陽気な容疑者たち」
久司十三「波切の怪」
島田荘司「占星術のマジック」
折原一「倒錯のアングル」
あたりかな。
その後人気作家になった人ばかりだが、唯一、久司十三だけは講談社ノベルズで
「大陰謀 振袖火事」を刊行したのみ。誰かその他の作品を知りませんか? 初めて読んだ推理小説が「猫は知っていた」だったな
そこから乱歩、横溝、高木、土屋、西村当たりを読んでいたな 「猫は知っていた」は当時としては先鋭的だったのだろうが、今読むと
どこが面白いのかよくわからんなあ 点と線は時刻表を使ったアリバイ崩しの先駆的存在だけど
より凝った作りの黒いトランクの方が先に発表されているわけだからなあ
それに、多くの人が指摘しているけれど、
あのトリックといえないようなトリックに当時の人間なら気が付かないのが普通なのか?
リアルタイムで読んだ人に聞いてみたい 松本清張の著名な作品は一通り目を通したけど、
長編ミステリーで感心するような作品は全くなかったなあ。
短編は面白いのが多いけど。
点と線は、なんであんなに評価が高いのか分からない。 >>486
社会派推理小説という新しい形のミステリーを確立したという意味での
評価が大きいのだろうけど
点と線自体は社会問題が背景にあるというだけでメインストーリーは
普通の本格ミステリなんだよなあ 虚無への供物は何が面白いのか全く分からなかった
事件は悲劇的なのに、素人が面白半分で緊張感のない緩い推理合戦を延々続けるノリに
ついていけなかったわ。 笹沢左保のデビュー作、招かれざる客が乱歩賞の次点
トリックのぎっしり詰まった本格物の傑作だと思うのだが
この年の受賞作が、新章文子危険な関係(読んでないので内容は不明)
でもこの作家受賞後執筆してない模様
その後の活躍を考えると、選考委員のめがね違いが明らか
せめて同時受賞でもよかった。 >>489
>でもこの作家受賞後執筆してない模様
もうちょっと勉強しよう。
長編『バックミラー』短編『併殺ダブルプレイ』はなかなかの出来だよ。 >>489
江戸川乱歩賞はガチガチの本格ミステリはあまり受賞させない傾向があるからね
本格ミステリ自体が駄目というわけではないけど、何かテーマ性のようなものを
求められる。 古いミステリファンは「招かざる客はどれだけ
ひどかったんだろう。いっぺん読んでみたい」と
言っていたものだよ 第15回は受賞作が高層の死角、候補作が天使が消えていく
これ天使の方が出来上回っているように思うのだが
おまけに高層は491の言うガチガチの本格物で不利の筈なんだが
そしてコロンボ構想の死角、NHKに題名パクられてる
題名が良かったから受賞した、これあるあるやろ。 >>493
高層の死角が乱歩賞を受賞したのは1969年
1985年版の東西ミステリーベスト100では高層の死角は52位、天使が消えていくがランク外
夏樹静子の作品の最高順位が「蒸発」の64位
2012年版の東西ミステリーベスト100では両方ランク外、蒸発もランク外
少なくとも昭和の時代には「高層の死角」の方が上に見られていたようだよ 追記
でも、ネットでの書評をチェックして見ると確かに「高層の死角」より
「天使が消えていく」の方を高く評価する声が多い印象なので
時代の変化によってどこかで評価が逆転したんだろうね >>489
>この年の受賞作が、新章文子危険な関係(読んでないので内容は不明)
>でもこの作家受賞後執筆してない模様
新章文子は、作品は多くはないが、「危険な関係」以後もミステリーを書いてるぞ。
俺も読んだことないけど。 >>497そら書いてるかもしれないけど、人気作家となった他に比べると
圧倒的に存在感が薄い、受賞はまぐれと言われても仕方ない。