ここまで妄想してぼくはカッターを降り上げて自分の手首を切った。
ばかばかしい…こんな淫らな妄想に毎日毎日振り回されるなんてもううんざりだ。
これもすべてあいつのせいだ。
あいつさえシュプールでぼくにあんなことをしてこなければ…ぼくは…ぼくは……。
左手首はズタズタになったがそれ以上にぼくの心はズタズタだった。
あいつにされたことのせいでぼくの日常はめちゃくちゃになったんだ。
ぼくは手首だけでは満足できずに汚れきった自分の分身にもカッターを突き立てた。
これでいいんだ。
ぼくはまたきれいなぼくにもどるんだ。

終 No.1919 血濡れの肉棒