>>214
それは単に解釈の違いでしょう
安吾は確かに「モラルがないのがモラル」って書いてるけど、
続けてそれを志向することだけが文学じゃないとも書いているし

まあ面白ければいいってのはちょっと乱暴な言い方だったな
倫理を犯していても、作品として整合性があれば問題ないってことだ

ただ本格ミステリーってのはもともと
人間を記号性とか機能性に還元してしまう反倫理的な読み物だから
「倫理的な主題」ってのも結局反語か、ペダンティズムでしか作用しないんだよな
そこが駆シリーズの限界というか、構造的欠陥なのかも知れない