「魔の牙」は寿行で最も好きな作品です。
こいつだけは地獄から逃げることができるだろうと思わせるような濃いキャラクターたちが
次から次へとオオカミの牙に倒れていく絶望感がすごい。
絶望的で悲惨なストーリーなのに、それでいて、ラストは不思議な静謐感が漂っているという・・・
あんな小説はじめてだった。