殺人犯はよく読めばわかる(マスカレードシリーズ読んでれば、ああ今回もか・・・的な?)。
叙述トリックではないですが、「真犯人を読者の推理メモから消去させる」テクは前々作と一緒

ただし、動機は不明で、出題編にヒント無し
なので「殺人犯の動機の推理」は時間の無駄

殺人犯がわかれば、カウントダウン時の被害女性が消去法で浮かび上がるので(現実の犯罪では
こんな雑な推理はダメだろうが、推理小説ならではの「お約束」)、「殺人犯を操っている者≒密告者」
は、その動機から推理できる

また、出題編にヒントも多数ある

大きなヒントは、「新田と能勢の会話(密告者の語尾)」と「山岸のアシスト(暇つぶし)」にある。
ただし、そこから浮かび上がる「本人」ではなく、「周辺の人」というところが少し難しいかな 
が、推理マニアならこれくらいの推理はできるでしょう

推理不可能なのは、「一番最初の密告者」と「その人が、なぜ、殺人犯にたどり着いたか?」←この部分は推理不能
設定に若干無理がある(というか、偶然)。

なお、2ちゃんねらー/5ちゃんねらーなら、「匿名の書き込みでは、書き込み者の同一性は
全く保障されない。トリップシステムでも無い限り(ふつう無いでしょ)」は当たり前かと

以上から「完全な本格」とまではいえないが、「殺人犯(こっちの動機の推理は無理)」と
「殺人犯を操っている人物(及びその者の動機)」は推理可能

(次は、「さらなるヒント(最初の目撃者について)」)