過疎化した街に開発ラッシュが来た
しかし、立ち退きにあたって頑として譲らないお婆さんがいた
彼女は10年前、漁に出たきり帰らない亭主をずっと待ち続けていたのだ
しかし地上げ屋の嫌がらせによってついに立ち退く日がやって来た
近隣への挨拶もなく早く現金でもらいたいと申し出てどこかへ消えてしまった

工事を始めた地上げ屋は絶句した
そして同時にあの婆さんが立ち退き拒否していた意味が分かった気がした