オレは最初にハマったきっかけが高校の時に読んだ「牙城を撃て」だった。
確か、それ以前にも中学の頃、「犬笛」を劇場へ見に行ったり、
TVドラマの「黄金の犬」や「炎の犬」を毎週楽しみに見ていたりしたんだけど、
原作者の「西村寿行」には、ほとんど興味をもたなかった。
寿行の名前も当時は知らなかったと思う。
それが、叔父に借りた「牙城を撃て」の上巻で、まさに衝撃を受けドハマり。
下巻は速攻自分で買いに行った。
その後、初めて「犬笛」や「黄金の犬」の原作者だと知った。
それからというもの、小遣いを全て寿行の小説につぎ込んで、本屋の棚を漁ってまとめ買い。
当時はまだ文庫が300円とか400円とか、安くていい時代だったな。消費税もかからなかったし。

強烈に覚えているのが、まとめ買いした中に「往きてまた還らず」の上巻だけがあって、
深夜までかかって一気読みしたはいいが、続きが読みたいのに本屋はもうどこも閉まっていて、
続きが読みたくて読みたくて、その夜は一睡もできずに、
翌日、本屋が開くのを待って一番で買いに行った記憶があるよ。