『迷路館の殺人』を読み終わった。
エピローグでどんでん返しの真相らしき話が語られるが、この話は証明のしようがなく単なる憶測の域を出ないから、結局真犯人が誰なのか不明なままとなっている。
また、一般的に叙述トリックのどんでん返しモノの小説はだいたい途中で違和感を覚えてそれがヒントになるものだが、この小説ではそういう違和感はほぼ無かったと思う。
だから、仮にエピローグで語られた話が真相だったとしても、叙述トリックの難易度は極めて高く、読者が見破るのはほとんど不可能だと思われる。
逆に、仮にエピローグでの話が真相ではなかったとすると、犯人の特定が簡単すぎるといえる。
そういう意味で、この作品は推理モノの歯応えとして硬すぎるとも柔らかすぎるともいえるすっきりしない読後感だったな。まあ面白かったけどね。

>>933
それがヒントだとしても気づくのは難しいな。
それよりも作中作において性別についての違和感が一か所だけあった(二人で館内で一夏を過ごしたという逸話)から、それをきっかけにして気づくことはあり得そう。

>>932
白血球にDNAが含まれるから現在ならできるはず。