日本郵便社長、法人12%超値上げにめど ゆうパック、採算改善
https://www.sankeibiz.jp/business/news/180313/bsd1803130500002-n1.htm

日本郵便の横山邦男社長(61)は12日までに共同通信のインタビューに応じ、ネット通販会社など大口法人向けの
宅配便「ゆうパック」運賃の平均値上げ率が、個人向けの12%を上回るめどが立ったと明らかにした。
取扱個数で9割を占める法人向けの値上げ交渉が進展し、採算が大きく改善しそうだ。

ドライバー不足による人件費の増加を受け、個人向け基本運賃を今月1日から12%値上げする一方、
法人顧客との値上げ交渉は、1年以上前から順次進めていた。
横山社長は「社員に過重労働や低賃金を強いることはしない。そういうビジネスモデルは長続きしない」と強調。
必要な人員を確保し、社員の待遇改善に取り組むためにも、採算を重視して取扱量を増やす方針を示した。
また、再配達を減らす方策として、宅配便が「郵便受けに入る大きさだとありがたい」と述べ、
荷物を入れる箱が薄くなるよう、通販大手のアマゾンジャパンなどと交渉していると説明した。

人員を確保するために、郵便などの配送に必要なバイク免許の取得費を
会社が負担する好条件を付けて、求人する方法も視野に入れているという。

法人向けの値上げによる増収効果は明らかにしていないが、個人向けの年80億円を大きく上回りそうだ。
ゆうパックの取扱個数は、昨年12月に単月で初めて1億個を超え、大きく伸びている。