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Aさんは愛媛から上京して都内の私立大学を卒業。卒業後は2年ほど貯金を切り崩して生活した後、2012年から契約社員として郵便配達の仕事を始めた。
就活しても正社員になるのは厳しいし、東京は時給が高いので契約社員でもやっていける。フルタイムで年収は約450万円、月々の手取りは30万円ほどだ。5年間で約250万円を貯めた。

「例えばコンビニで値段を見ずに1.5リットルのペットボトルを買うとか、ハーゲンダッツを買うとか。すごい贅沢をしたいわけじゃないけど、ゆとりが欲しかった。そういう意味でお金が欲しかったんです。でも正社員になっても年収は600万円くらいでたかが知れている」

株は市場がすでに出来上がっていて自分が勝てる可能性が低いし、ギャンブルは性に合わない。
海外から輸入した服やフィギュアなどをヤフオクやメルカリで転売もしてみて、月10万円ほどは稼げたが「結構しんどい」。そんな自分でも一発逆転できる千載一遇のチャンスを探していた2016年、見つけたのが仮想通貨だった。

Aさんから見せてもらったコインチェックの資産管理画面。

Aさんから見せてもらったコインチェックの資産管理画面。1月26日時点で総資産は1億5000万円相当になっていた。

「半年くらいどれがいいかなっていうのをじっくり調べて。結局リップルに決めました」

2017年3月、貯金250万円のうち生活費50万円を残して200万円を一気にリップルに投資した。取引所にコインチェックを選んだのは、当時、大手でリップルを扱っている取引所が他に見当たらなかったからだという。

買った時点で「これは将来行くな」とピンと来た。読みが当たり、投資した200万円は次の日には1000万円になった。
そのあとは税金の問題もあり(注:日本円に換金した時点で雑所得に区分され所得税がかかる)、「ガチホ(ガチでホールド)」の姿勢を貫いた。 1月26日時点で総資産は1億5000万円相当にもなっていた。