では、さっそく評価させて頂きますね

>>205

詩というよりも、小エッセイに近いものとして受け止めました。
「光」を基軸に、起承転結がしっかりしている。

起 田舎を出たい、獅子舞に興味のない真っ暗な僕
承 獅子舞の奥深さを知りのめり込んでいく僕
転 地震が起きる。数年経過
結 今でも獅子舞の中から春を見ている

起に対する結が予想外でありながら、承転で納得のいく説明がなされている。
僕が獅子舞に惹かれていく様子が、詳細に目に浮かぶような描写で丁寧に綴られていることで現実感がある。「ただ、それだけなんです」と無気力な若者の本音と建前を露わにし、
もしやこれは実体験なのではと思わせるようなリアリティを持たせることにも成功している。

惜しむらくは、細かな文脈。「僕は青年団に所属して伝統芸能を守るというのは奇麗事だった」という文章には日本語として違和感を感じてしまった。
「僕は青年団に所属していたが、伝統芸能を守るというのは奇麗事だった」とした方が自然ではないでしょうか?
伝統芸能に所属、奇麗事、と相反する二つの事柄をひとつの文章で収めるには、接続詞が欲しいと考えます。

「東京に行けば何かあるのじゃないか?」ここも、若者らしい思考的文章で統一するなら、「東京に行けば何かあるんじゃないか?」の方が良いかもしれませんね。


更に何度も読み直し推敲を重ねればもっと良い作品になるでしょう。
本当はそれが出来る実力があるのに手を抜いたように感じられたのが減点ポイントです。


全体として文章全体的としての流れが纏まっており人を惹きつける魅力もあるので、良い作品だと思いました。