切れの考え方

切れは場面転換。17音の中で場面を切り替えることで大きな世界になります。
例:菜の花や月は東に日は西に

上の句は菜の花+や(切れ字)の後は全く関係ないものを持ってきて
目の前の菜の花と同時に月と太陽のある天を詠むことで
途方もなく大きな世界に仕立てました。
改悪で申し訳ないですが上5を入れ替え

青嵐/月は東に日は西に

とした場合、切れ字の「や」がなくても上5で切れます。
切れ字がなくても切れがあることの理解ができると俳句作りが楽になります。
上の改悪句の場合、大きく強い風に大きな世界を取り合わせる心地悪さ、
漢字が続く見た目の悪さ、色彩の華やかさを失うなど色々欠点がありますが
やという切れ字、詠嘆がないことで安定感や一呼吸置く気持ち良さがなくなります。
そういう感覚が沁み込むと一気に俳句が上達するので有名句は読んで損がないですよ。