該当なし


くす玉を割り金風の紙吹雪


くるぶしが触れるや君と運動会
秋天へ組体操の震え立つ
玉入れの数える声や天高し
国寄せの大綱引きや豊の秋


体育着の泥も競いし秋の晴
がんばれと背中押されて背中追う
真つ直ぐに引く白線や秋の空
五段雷運動会を告げにけり
秋澄みしライン引く子の声空へ
運動会あかい鉢巻き孫がゆき
虫隠れて戸を塞ぎ 外には我ら応援団
ピストルのいわし雲撃ち徒競走
玉入れの玉の落ちたる空高し
水始めて涸る白線引く子らよ
かけっこの順位はキリン秋麗
龍淵に潜む吾子の出番を待ち構え
天高し吾子の鈍足見下ろせり
嬰児の砂埃に舞う赤とんぼ
体育着の泥も競いし秋の晴
体育着の泥乾きけり草の絮
体育着の泥が勲章運動会
赤とんぼ背中押されて背中押す
小さき手の大玉運び赤とんぼ

要支援
秋深しクシコスポストつむじ風
鶴翼にひらく騎馬戦秋天下
借り物競争となりの飯借りて
秋空や地を蹴り上がる砂埃
頭が八つ百足競争儘ならず
上司には言い間違えて猿の尻

要介護
新涼や撓る身体と鉄の棒
獲物めぐりハイエナ達の運動会
騎馬戦の鉢巻き奪う赤蜻蛉
攫うように借り物競技秋うらら