すると嬉しそうだった彼女がいきなり抱きついてきた。俺はもうびっくりしてしまった。何々?と。
何も言わないままでずっと抱きついたまましばらく過ぎた。どうしたの?と聞いてみた。
何でもない、と言う。
しかし、こんなとこ見られたら不味い以外のナニモノでもない。 必死でその子を離すと、さぁ出ようねと促した。
彼女の手を今度は俺が引き連れてカンヌキを取り払って引き戸を開けて外に出た。ホッとしたが。
ふざけて聞いてみた。どうしたの? エッチとかしたかったの?と。勿論冗談である。
すると彼女は嬉しそうに笑いながら、ウンしてみたかったの、と言うのだ。
俺は総毛立ってしまった。この子は奇怪しい、と。
すぐにサヨナラして、大股で家に戻った。 その後は休み明けまで校庭には近付かなかった。
今から思うと、ちょっとおかしな雰囲気の女の子だった。
多分、誰彼なく同じことをしているんだろうと。